「おにぎりを食べている姿が、カバみたいできもカワイイ」
9月に水戸市の農家を視察した際、おにぎりを一口で頬張った動画がネットで拡散され、「行儀が悪い」と批判が殺到している石破茂総理。ところが中国のショート動画アプリ「抖音」では冒頭のコメントのように、その姿が「カワイイ」と人気を呼んでいる。
中国の事情に詳しいジャーナリストの高口康太氏が、その理由を分析する。
「過酷な競争社会に疲れた中国の若者の間では、周囲の目も気にせず、すべてを投げ出して状況が悪化していくままに任せる人が増えてきています。そんな彼らにとって、他人からの視線に無頓着で服装もルーズに見える石破総理は、身近に感じられる存在なのです。そのうえ軍事・アイドルオタクで国際会議の会場で一人スマホをいじるような内気な性格も、内向的なSNSユーザーの共感を呼んでいるのでしょう」
加えてこの人気の背景には、中国の政治的な動きも関連している。
「9月の自民党総裁選の際、中国政府は対中強硬派の高市早苗氏が勝つことを何より恐れていました。その反動で現在、対中“穏健派”の石破総理をことさら高く評価しているように思われます。そんな“御上”の意向を敏感に感じ取ったからこそ、中国のネットユーザーも総理に対して好意的なのでしょう」(同前)
だらしないと批判されてばかりの石破総理だが、意外な形で日中友好につながるかもしれない。
「週刊現代」2024年12月21日号より
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