けさ、南の海上で発生した台風10号。今後は発達しながら北上して、月曜日から火曜日にかけては強い勢力となって西日本や東日本に近づくおそれがあるという。台風10号の強さや直撃する可能性がある場所など、気象予報士に聞いた。
【写真で台風の進路図を見る】来週本州を直撃か 台風10号(サンサン)が発生 気象予報士が解説
台風10号は、今月に入り6つ目の台風だ。“台風ラッシュ”の要因は、海水温の高さにあるという。
三ヶ尻知子 気象予報士「南の海上が台風が発生しやすい環境になっていて、“台風ラッシュ”になっています。今年は海水温が高いので、発達しながらやってくるというのが特徴です。

今の時期の台風は通常、日本に近づいてくると勢力が弱くなることが多いんですが、今年は海水温が高く、海から水蒸気のエネルギーをもらうので、衰えないまま近づいてくるのがポイントです」
台風10号はこのあと、小笠原諸島に25日から26日に接近し、27日から28日にかけて本州四国九州を直撃するおそれがある。水温が高いところを通ってくるため、強い勢力にまで発達する見込みだ。
「まさに“直撃”コースと言えますね。沖縄とか九州に直撃することはありますが、本州に強い台風が直撃することってなかなかないので、珍しい。ただ、日本の気象庁のスーパーコンピューターだと東海地方に上陸するコースを、ヨーロッパとアメリカは紀伊半島に上陸するコースを予想しているので、進路予想にはブレがあります。今の段階では予報円が1000キロぐらいあるので、関東から九州のどこに上陸してもおかしくない状況です。大体48時間前ぐらいになると精度が絞られてくるので、日曜日くらいには台風がどこに行くのかはっきりしてくると思います」
――風もやはり強いのでしょうか?
「強いです。970hPaまで来ると、最大瞬間風速は50m程度になる。2019年の台風15号でゴルフ場の鉄柱が倒れたときが最大瞬間風速53mくらいだったので、そのくらい強い風が吹く可能性があります」
台風の影響は、月曜日の夜くらいから出てくるという。停電や、交通機関の乱れも予想されるので、前持った対策と厳重な警戒が必要だ。