一人暮らしでは毎月どれくらい貯金するべき?「一人暮らしだとなかなか貯金できなくて……」、こんな声をよく聞きますよね? 確かに一人暮らしだと、実家暮らしのときとは違い、家賃や光熱費、食費など、何かと出費がかさむものです。それに、給料が入ってくると、毎月の出費を払い終わったら、誰に気兼ねすることなく、好きなだけお金を使ってしまいがちです。

とはいうものの、病気で入院することになって入院費がかかったり、転職のためにしばらく休職状態になったりと、不測の事態が起きたときには、貯金がないと立ち行かない状態になってしまいます。いざというときのために、最低限生活費の3カ月分の貯金は確保しておくと安心でしょう。

では実際には、一人暮らしでは毎月どれくらい貯金するのが妥当なのでしょうか。データを参考に詳しく解説していきましょう。

20代の平均貯金額は約176万円!金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査『単身世帯調査』令和4年調査結果」では、単身世帯の金融資産の状況などを詳しく調査しています。この統計では、平均貯金額や金融資産保有額などを、年代や収入別、地域ごとに確認することができます。

まずは年代別で見ていくと、20代で貯金がない人(※)は42.1%、30歳代では32.4%、40代では35.8%という結果になっています。

※預貯金の合計残高のうち運用または将来の備えがゼロの世帯の割合

この結果を見て「3~4割の人が貯金できていないんだ!」と安心するのは禁物です。貯金していない人の割合は年々減少していて、さらに貯蓄額を年代別に平均で見ていくと、20代でも176万円も貯金しているという数字が出ているのです。一人暮らしでも、将来のさまざまな出費に備えて貯金をしている人はたくさんいるのです。

●年代別・平均貯金額(金融資産保有額)
※金融資産を保有していない世帯を含む
20代……176万円
30代……494万円
40代……657万円
50代……1048万円

40代にもなると貯金額も大きく跳ね上がり、657万円と20代の約4倍もの貯金ができているのです。世代が高くなるほど、老後の生活資金などの目的のために、貯金額は多くなってきています。