山口県教育委員会は20日、正解を聞いても絶対に答えを教えない生成AI(人工知能)を中学2、3年生の家庭学習に導入する方針を示した。
2024年度から県内の公立中7校で試験的に運用する予定で、関連経費1000万円を一般会計当初予算案に盛り込んだ。
県教委によると、AIは、答えを教えない代わりに問題の解き方や考え方を提示する。対話を重ねるうちに生徒自身が解答にたどり着く。具体的には、夏休みの宿題として課される自由研究の調査や作文の添削、英会話の相手に使用することを想定。学習支援アプリと位置づけ、学校側が生徒に貸与しているタブレット端末で利用する。
こうしたAIは、民間企業が相次いで開発しているが、導入は全国的にも珍しいという。県教委義務教育課は「生徒の主体的な学びを手助けし、AIの効果的な活用方法を研究したい」としている。