実家暮らしを選択する人には、さまざまな理由があります。経済的事情や親の介護など、そうせざるを得ない理由があることも。中には、1人暮らしをしていたものの、事情により戻らざるを得ないという人もいます。
All About ニュース編集部は、2023年9月11日~10月9日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、北海道札幌市南区在住・43歳男性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況回答者本人:43歳男性在住:北海道札幌市南区同居人数:両親、自分世帯年収:父親500万円、自分300万円実家の間取り:1軒家4LDK職業:派遣社員
生活費や貯金額は?実家に入れている生活費:1万円交際費:3万円毎月のお小遣い:2万円毎月の貯金額:2万円程度貯金総額:150万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編(2021年)」によると、35~59歳男性の1カ月の平均消費支出は18万9753円です。そのうち、住居費の平均は2万9396円。ただし、家賃などは地域や条件によって異なるため、住居費を除いた約16万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定について聞くと「なし」と回答。また、恋愛や結婚願望については「どちらともいえない」とし、「今までに何回か失敗しているから」と話しました。
「収入が少なく家賃を払って一人暮らしをするには少し」現在、実家暮らしを選択している理由は「両親とも高齢なので一緒に暮らしている方が良いと思うから」と回答。
さらに、「それと自分の収入が少なく家賃を払って一人暮らしをするには少しキビしいとも思います。少ない家族なので敢えて別々に暮らす事は合理的とは思えないので」と続け、実家で暮らす意義を語りました。
両親の今後の世話をするために実家暮らしを選択しているものの、回答者自身の経済面でも助けになっているようです。また、家族仲の良さもうかがえるため、実家暮らしには大きなメリットがあると感じられます。
共同生活や経済面など含め、現在の悩みは“特になし”一方で、実家暮らしで苦労していることについては「苦労しているというほどではありません」と断ってから「生活の時間帯が違う事」を例に挙げてくれました。
「両親は早朝から活動し始めますが、自分は朝は苦手な方でギリギリまで寝ているタイプです。食事の時間帯も全く合わないので一緒に食事をする事は滅多にありません」と、共同生活でみられる時間のすれ違いがあることを話しています。
また、お金に関する悩みについても「実家暮らしをする上でお金に関する悩みは特にありません」と回答。その上で、「毎月の交際費や衣服代・趣味代などで出費がかさむため、思うように貯金が増やせていない事」と個人的な貯蓄に関する悩みを語りました。
実家で生活することで、親の面倒と経済的な負担の軽減を実現させている回答者。マイナス面にもいくつか言及したものの、特段の苦悩に感じていないようで、全体的に実家暮らしを有意義なものにしているようです。
※回答者のコメントは原文ママです