ホスト通いがやめられず、借金を背負う10代の女性が増えているという。娘を救いたいと願う親のための駆け込み寺を立ち上げた玄秀盛さんに、ホスト問題の実情を聞いた。
【映像】宛名・日付なしの請求書 金額は?「成人年齢が引き下げられてからは18歳がターゲットだ。18歳の誕生日をホストクラブで祝うこともある」 歌舞伎町に300店舗あるといわれるホストクラブ。中には悪質なホストにハマり、多額の借金を背負ってしまう若い女性が増えているという。この状況を懸念しているのが、7月に「青少年を守る父母の連絡協議会」を設立した玄秀盛さんだ。

「借金の平均額はだいたい700~800万円で、2~3回の来店でそうなる。シャンパンタワーで250万円を請求されたりするからだ」 飲食代などの代金をホストが一時的に立て替え、女性に後払いさせる「売り掛け」。このシステムにより、たった一度の来店で100万円を超える借金を抱えてしまうケースがあるという。行きつく先は、風俗で働くという選択。娘の異変に気づいた両親が、玄さんのもとに駆け込んでくるという。「娘の挙動がおかしいことに気がつき確認すると、もう大学に行ってない、あるいは会社も退社している。親が上京して捜すと『ホストにハマっている』と娘の友人から聞き、うち(青母連)にやって来る」 今までにあった相談件数は100件以上。札幌から福岡まで、全国から連絡がくるという。「風俗・ホスト遊びやめさせたい。借金がどこまであるかわからない。娘の居所がわからない。たぶん歌舞伎町だろうと。親からするとホストの実態も娘がどういう状態かもわからない」 困惑する両親のもとに、ホストが借金を取り立てにくることもあるそう。突きつけられるのは、宛名や日付すらない請求書だ。「親が『来ないでくれ』とその場で100万でも手持ちで払うとまた取り立てに来る。本当は払わなくていいが世間体がある。娘のことがある。見た目が普通ではない人に、『ちょっと穏便に』と渡してしまう」 家庭崩壊をも引き起こしかねないホスト通い。SNSをきっかけに始まることが多いため、ごく普通の女性たちでもハマる可能性があるという。「大学の入学や就職を機に東京に引っ越したのはいいが、友人知人はみな地元。寂しいからとSNSやマッチングアプリを始める人も多いが、そこにはトラップが仕掛けられている」 ホストも20代前半で女性たちと同年代。SNSで仲良くなったところで本題に入る。「ホストは『実は歌舞伎町で週に1回だけホストのバイトをしているんだけど、意外と社会勉強になるよ。1回だけ体験してみない? 3000円くらいだよ。僕がエスコートするから』などと巧みに誘う。しかし、一度足を踏み入れたら“一気”だ」 アイドルのようなルックスと優しい対応に、惚れ込んでしまう女性たち。店に通うたびに、使う金額がどんどん増え、金銭感覚が麻痺していくという。「最初は3000円、2回目は2~3万円ぐらいに。しかし、周囲が賑やかで『いけいけドンペリ1本』などと盛り上がっていると、『50万円なんてとても払えない』と引いていた子が『今日はカードがあるから30万円いけるかな』となってしまう。そして、注文をすると周囲に持ち上げられ、パチンコでスリーセブンが出た時のようにアドレナリンが出てその時だけ主役になれる」 女王様扱いされ、もてはやされた彼女たちをさらに錯覚させるダメ押し行為が…。「この子なら風俗で売れる、バンバン稼げるという子なら、ホストは『1年後に結婚しよう』と言いながら目の前で婚姻届を書く」 しかしホストが書くのはニセの住所。信用しきった女性は、ホストのために身を売ってお金を稼ぎ、貢いだあげく捨てられるのだ。「メンタルがやられて、ホストにとって使えなくなると、親が引き取りに来る。その時、女性の心の中はからっぽになっている」 一歩間違えば人生を狂わせかねないホスト通い。売掛金で借金を背負わされ、体を売って返すという闇から女性たちを救う方法はあるのか。「悪質なホストによる売掛金禁止条例を作るべきだ。そして親は『東京がいかに危険か』を勉強すべきだ。一人暮らしは誰もが憧れるが、落とし穴だらけだ。娘を都会に送り出す場合の心構えをもっていてほしい」(『ABEMAヒルズ』より)
「成人年齢が引き下げられてからは18歳がターゲットだ。18歳の誕生日をホストクラブで祝うこともある」
歌舞伎町に300店舗あるといわれるホストクラブ。中には悪質なホストにハマり、多額の借金を背負ってしまう若い女性が増えているという。この状況を懸念しているのが、7月に「青少年を守る父母の連絡協議会」を設立した玄秀盛さんだ。
「借金の平均額はだいたい700~800万円で、2~3回の来店でそうなる。シャンパンタワーで250万円を請求されたりするからだ」
飲食代などの代金をホストが一時的に立て替え、女性に後払いさせる「売り掛け」。このシステムにより、たった一度の来店で100万円を超える借金を抱えてしまうケースがあるという。行きつく先は、風俗で働くという選択。娘の異変に気づいた両親が、玄さんのもとに駆け込んでくるという。
「娘の挙動がおかしいことに気がつき確認すると、もう大学に行ってない、あるいは会社も退社している。親が上京して捜すと『ホストにハマっている』と娘の友人から聞き、うち(青母連)にやって来る」
今までにあった相談件数は100件以上。札幌から福岡まで、全国から連絡がくるという。
「風俗・ホスト遊びやめさせたい。借金がどこまであるかわからない。娘の居所がわからない。たぶん歌舞伎町だろうと。親からするとホストの実態も娘がどういう状態かもわからない」
困惑する両親のもとに、ホストが借金を取り立てにくることもあるそう。突きつけられるのは、宛名や日付すらない請求書だ。
「親が『来ないでくれ』とその場で100万でも手持ちで払うとまた取り立てに来る。本当は払わなくていいが世間体がある。娘のことがある。見た目が普通ではない人に、『ちょっと穏便に』と渡してしまう」
家庭崩壊をも引き起こしかねないホスト通い。SNSをきっかけに始まることが多いため、ごく普通の女性たちでもハマる可能性があるという。
「大学の入学や就職を機に東京に引っ越したのはいいが、友人知人はみな地元。寂しいからとSNSやマッチングアプリを始める人も多いが、そこにはトラップが仕掛けられている」
ホストも20代前半で女性たちと同年代。SNSで仲良くなったところで本題に入る。
「ホストは『実は歌舞伎町で週に1回だけホストのバイトをしているんだけど、意外と社会勉強になるよ。1回だけ体験してみない? 3000円くらいだよ。僕がエスコートするから』などと巧みに誘う。しかし、一度足を踏み入れたら“一気”だ」
アイドルのようなルックスと優しい対応に、惚れ込んでしまう女性たち。店に通うたびに、使う金額がどんどん増え、金銭感覚が麻痺していくという。
「最初は3000円、2回目は2~3万円ぐらいに。しかし、周囲が賑やかで『いけいけドンペリ1本』などと盛り上がっていると、『50万円なんてとても払えない』と引いていた子が『今日はカードがあるから30万円いけるかな』となってしまう。そして、注文をすると周囲に持ち上げられ、パチンコでスリーセブンが出た時のようにアドレナリンが出てその時だけ主役になれる」
女王様扱いされ、もてはやされた彼女たちをさらに錯覚させるダメ押し行為が…。
「この子なら風俗で売れる、バンバン稼げるという子なら、ホストは『1年後に結婚しよう』と言いながら目の前で婚姻届を書く」
しかしホストが書くのはニセの住所。信用しきった女性は、ホストのために身を売ってお金を稼ぎ、貢いだあげく捨てられるのだ。
「メンタルがやられて、ホストにとって使えなくなると、親が引き取りに来る。その時、女性の心の中はからっぽになっている」
一歩間違えば人生を狂わせかねないホスト通い。売掛金で借金を背負わされ、体を売って返すという闇から女性たちを救う方法はあるのか。
「悪質なホストによる売掛金禁止条例を作るべきだ。そして親は『東京がいかに危険か』を勉強すべきだ。一人暮らしは誰もが憧れるが、落とし穴だらけだ。娘を都会に送り出す場合の心構えをもっていてほしい」(『ABEMAヒルズ』より)