地域政党・大阪維新の会の現職として9月の大阪府枚方市長選で3選を果たした伏見隆市長(55)が投開票の約2週間後、「祝勝会」の横断幕が掲げられた集会に出席していたことが関係者への取材で明らかになった。毎日新聞が入手した集会の写真には、伏見氏が参加者の前であいさつする姿が写っており、選挙後の当選祝賀会の開催を禁じる公職選挙法に抵触する恐れがある。
【写真で振り返り】政治家の失言・問題発言 伏見氏は毎日新聞の取材に出席を認めたうえで、「選挙対策スタッフの解散式という認識だった。横断幕を見て『これはまずい』と思ったが、外してほしいと言わなかった。私の注意不足で申し訳ない。今後は法令を順守していきたい」と陳謝した。2日に記者会見を開き、詳しい経緯を説明する方針。

枚方市長選は9月3日に投開票され、3期目を目指した伏見氏が無所属新人の候補に大差をつけて勝利した。関係者によると、伏見氏の選対スタッフが集会を企画し、枚方市内の日本料理店で15日夜に開かれた。選挙応援に入った維新の府議や市議らを含めて約30人が参加し、会費は1人6000円だった。 伏見氏によると、選対スタッフらから誘われ、内輪の会という認識で参加を決めた。参加者の会費について、自身や後援会が負担した事実はないという。 毎日新聞が入手した写真に写っている集会の横断幕には「伏見たかし祝勝会」と書かれているほか、「心からありがとう!」という言葉が確認できる。伏見氏の顔写真も添えられている。 公選法は事後買収を防止する目的から、選挙後の当選祝賀会の開催や戸別訪問などを禁じている。違反した場合は30万円以下の罰金が科される。 伏見氏は集会での自身のあいさつについて「あくまで選挙活動に協力してくれた人へのお礼で、投票へのお礼は述べていない」と説明した。 集会に参加した一人は「何も知らずに知人に会場へ連れて行かれたが、祝勝会と書かれた横断幕に驚いた。すぐにまずいと思い、その時に注意すべきだった」と話した。 公選法に詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「市長は選対スタッフが開催した集会に呼ばれたと説明するが、選対と陣営は同一で市長側が開いたと言っても過言ではない。事後買収と疑われかねず、横断幕費の負担先や会費額の妥当性などを領収書を示して説明すべきだ」と指摘した。【小坂春乃、砂押健太、藤河匠】
伏見氏は毎日新聞の取材に出席を認めたうえで、「選挙対策スタッフの解散式という認識だった。横断幕を見て『これはまずい』と思ったが、外してほしいと言わなかった。私の注意不足で申し訳ない。今後は法令を順守していきたい」と陳謝した。2日に記者会見を開き、詳しい経緯を説明する方針。
枚方市長選は9月3日に投開票され、3期目を目指した伏見氏が無所属新人の候補に大差をつけて勝利した。関係者によると、伏見氏の選対スタッフが集会を企画し、枚方市内の日本料理店で15日夜に開かれた。選挙応援に入った維新の府議や市議らを含めて約30人が参加し、会費は1人6000円だった。
伏見氏によると、選対スタッフらから誘われ、内輪の会という認識で参加を決めた。参加者の会費について、自身や後援会が負担した事実はないという。
毎日新聞が入手した写真に写っている集会の横断幕には「伏見たかし祝勝会」と書かれているほか、「心からありがとう!」という言葉が確認できる。伏見氏の顔写真も添えられている。
公選法は事後買収を防止する目的から、選挙後の当選祝賀会の開催や戸別訪問などを禁じている。違反した場合は30万円以下の罰金が科される。
伏見氏は集会での自身のあいさつについて「あくまで選挙活動に協力してくれた人へのお礼で、投票へのお礼は述べていない」と説明した。
集会に参加した一人は「何も知らずに知人に会場へ連れて行かれたが、祝勝会と書かれた横断幕に驚いた。すぐにまずいと思い、その時に注意すべきだった」と話した。
公選法に詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「市長は選対スタッフが開催した集会に呼ばれたと説明するが、選対と陣営は同一で市長側が開いたと言っても過言ではない。事後買収と疑われかねず、横断幕費の負担先や会費額の妥当性などを領収書を示して説明すべきだ」と指摘した。【小坂春乃、砂押健太、藤河匠】