北海道や東北地方などを中心に、熊の被害や目撃情報が相次いで報告されています。
【動画】舞茸採りに山に入ったら、熊に襲われた!至近距離まで気づかず…この日、入山許可を得ている岩手県内の山に入った、原生林の熊(@tennen6606)さん。山菜や天然きのこ、ジビエなどを加工・販売する工房を経営する原生林の熊さんは、この日も朝から旬の「天然舞茸」などを収穫しながら、YouTube用の動画を撮影していました。その時、笹藪に向かって突如、「おいこらっ!こらぁーっ!」と、大声をあげる原生林の熊さん。その直後、薮の中から突然現れた黒い影が、ものすごい速度で襲いかかりました。
襲いかかったのは…ベテラン猟師も恐れる「親子連れの熊」凄まじい速さと力で原生林の熊さんの腕に噛みつき、さらに鋭い爪を太ももに突き刺した黒い影の正体は「熊」。想像を超える熊の攻撃力に驚くコメントが殺到しました。「うおおおおお、これは凄い! 威嚇でなく襲いに来ている!」「笹の下から!見えにくい。ドキドキした。心臓に悪い…」「ほんとに熊の怖さが良くわかりました」YouTubeに投稿された動画の中で、「親子連れに遭ってしまった」と、つぶやいていた原生林の熊さんに襲いかかったのは、子熊を連れたツキノワグマの母熊。ヒグマよりもかなり小柄ですが、その襲撃速度は凄まじく、さらに子連れの熊はベテランの猟師も恐れるほど凶暴なのだそうです。この後、病院に直行した原生林の熊さん。カメラがとらえた熊の恐ろしさについてお話を聞きました。15メートル以内で出会った場合の「母熊」は危険ーーいつ熊が向かって来たことに気づいたのですか?「動画を撮りながら喋っていた時、笹が揺れる音がしたので、山仕事の相棒である北海道犬の勇太かと思い、声をかけたところ、笹藪が2ヶ所揺れたので、熊だ!と判断しました。ああいうかすかな気配を聞き逃さないよう、熊避けに推奨されている『ラジオ』は普段から携帯していません」ーーあの状況では、大きな音を出して熊を追い払う、逃げるといった行動は無意味ですね…。「何が起こってるのかわからないほど、ツキノワグマの動きは早いです。熊に遭遇したのはあの時が初めてでしたが、日頃から、もし熊に襲われる!と思ったら逃げても間に合わないので闘おう、と決めて入山していました。背を向けて弱みを見せれば確実に後ろからアタックされますから。今回致命傷を負わなかったのは、熊に背を向けず、倒されなかったことが大きいです」ーー今回、母熊が襲ってきた理由は?「母性愛ですね。子熊と行動している母熊は15メール以内で人と出会った場合、ほぼほぼ襲って来ると聞いていました。実際、熊を見た瞬間、子熊が側の立木に登ったので、これはもう母熊は戦闘態勢に入ったと判断し、私も後退りしながら戦闘態勢に入りました。攻撃してきたのは熊ですが、熊が悪いのではなく、私が悪いと思っています。気づかなかったとはいえ、接近してしまいごめんなさい、という気持ちです」熊に「逃げる余裕」を与えることーー動画の最後には山仕事の相棒、北海道犬の勇太くんも負傷したご主人を心配して駆けつけていましたね。おケガは大丈夫ですか?「腕に負った牙の傷はかなり深いですが、抗生剤と破傷風予防の点滴、飲み薬で痛みも腫れも抑えられています。勇太は2歳未満の北海道犬のオスで、この日は訓練のため山に連れて来ていました。実は勇太はあの直前、獣の気配を感じて画面の左奥の方に走って行ったんです。別の熊がいたのかもしれません。その結果、親子熊がいた右奥がノーガードになってしまいました…」ーー今後の対策や、山に入る方に知って欲しいことはありますか?「笹藪や沢の雑音がある場所では、熊の方も自分の咀嚼音などで、人間の足音などが聞こえにくい場合もあると思いますので、今回のようにうっかり出くわさないよう、大音量が出る小型サイレンを買いました。また、今回熊を追い払う際に使った棒は攻撃用ではなく、山道を移動するためにその辺の立木をカットしたものでした。今後は距離を保って闘えるよう、林業用の道具を揃える予定です。山に入る際に大事なのは、熊に逃げる余裕を与えるため、ゆっくり進むことです。とくに下りは風向きが逆になるため、ゆっくり降りること。早く進む登山者は熊にとっては”敵”ですから。また、ラジオは獣の気配を消すだけで、しかも獣には届かず、熊避けにはならないと思います。熊避けの鈴は携帯した方が良いですが、少なくとも50メートル先まで響く鈴でないと意味がないので気をつけてください」◇ ◇動画からもわかるように、鋭い爪と牙を持ち、凄まじい力と速度で襲いかかる熊に、丸腰の人間は絶対に太刀打ちできません。そのことを肝に銘じ、餌付けなどの愚行は絶対に行わないこと。また、熊の生息地に足を踏み入れる際は十分に注意を払うことが重要です。ツキノワグマの凄まじい襲撃力がわかる貴重な動画を撮影した原生林の熊さんは、ペットの抜け毛対策に最適な「換毛作業用の金櫛」も制作販売されています。おかげで頼もしい相棒犬、勇太くんのアンダーコートはいつもスッキリなのだそうです。(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)
この日、入山許可を得ている岩手県内の山に入った、原生林の熊(@tennen6606)さん。山菜や天然きのこ、ジビエなどを加工・販売する工房を経営する原生林の熊さんは、この日も朝から旬の「天然舞茸」などを収穫しながら、YouTube用の動画を撮影していました。
その時、笹藪に向かって突如、「おいこらっ!こらぁーっ!」と、大声をあげる原生林の熊さん。その直後、薮の中から突然現れた黒い影が、ものすごい速度で襲いかかりました。
凄まじい速さと力で原生林の熊さんの腕に噛みつき、さらに鋭い爪を太ももに突き刺した黒い影の正体は「熊」。想像を超える熊の攻撃力に驚くコメントが殺到しました。
「うおおおおお、これは凄い! 威嚇でなく襲いに来ている!」「笹の下から!見えにくい。ドキドキした。心臓に悪い…」「ほんとに熊の怖さが良くわかりました」
YouTubeに投稿された動画の中で、「親子連れに遭ってしまった」と、つぶやいていた原生林の熊さんに襲いかかったのは、子熊を連れたツキノワグマの母熊。ヒグマよりもかなり小柄ですが、その襲撃速度は凄まじく、さらに子連れの熊はベテランの猟師も恐れるほど凶暴なのだそうです。
この後、病院に直行した原生林の熊さん。カメラがとらえた熊の恐ろしさについてお話を聞きました。
ーーいつ熊が向かって来たことに気づいたのですか?
「動画を撮りながら喋っていた時、笹が揺れる音がしたので、山仕事の相棒である北海道犬の勇太かと思い、声をかけたところ、笹藪が2ヶ所揺れたので、熊だ!と判断しました。ああいうかすかな気配を聞き逃さないよう、熊避けに推奨されている『ラジオ』は普段から携帯していません」
ーーあの状況では、大きな音を出して熊を追い払う、逃げるといった行動は無意味ですね…。
「何が起こってるのかわからないほど、ツキノワグマの動きは早いです。熊に遭遇したのはあの時が初めてでしたが、日頃から、もし熊に襲われる!と思ったら逃げても間に合わないので闘おう、と決めて入山していました。背を向けて弱みを見せれば確実に後ろからアタックされますから。今回致命傷を負わなかったのは、熊に背を向けず、倒されなかったことが大きいです」
ーー今回、母熊が襲ってきた理由は?
「母性愛ですね。子熊と行動している母熊は15メール以内で人と出会った場合、ほぼほぼ襲って来ると聞いていました。実際、熊を見た瞬間、子熊が側の立木に登ったので、これはもう母熊は戦闘態勢に入ったと判断し、私も後退りしながら戦闘態勢に入りました。攻撃してきたのは熊ですが、熊が悪いのではなく、私が悪いと思っています。気づかなかったとはいえ、接近してしまいごめんなさい、という気持ちです」
ーー動画の最後には山仕事の相棒、北海道犬の勇太くんも負傷したご主人を心配して駆けつけていましたね。おケガは大丈夫ですか?
「腕に負った牙の傷はかなり深いですが、抗生剤と破傷風予防の点滴、飲み薬で痛みも腫れも抑えられています。勇太は2歳未満の北海道犬のオスで、この日は訓練のため山に連れて来ていました。実は勇太はあの直前、獣の気配を感じて画面の左奥の方に走って行ったんです。別の熊がいたのかもしれません。その結果、親子熊がいた右奥がノーガードになってしまいました…」
ーー今後の対策や、山に入る方に知って欲しいことはありますか?
「笹藪や沢の雑音がある場所では、熊の方も自分の咀嚼音などで、人間の足音などが聞こえにくい場合もあると思いますので、今回のようにうっかり出くわさないよう、大音量が出る小型サイレンを買いました。また、今回熊を追い払う際に使った棒は攻撃用ではなく、山道を移動するためにその辺の立木をカットしたものでした。今後は距離を保って闘えるよう、林業用の道具を揃える予定です。
山に入る際に大事なのは、熊に逃げる余裕を与えるため、ゆっくり進むことです。とくに下りは風向きが逆になるため、ゆっくり降りること。早く進む登山者は熊にとっては”敵”ですから。また、ラジオは獣の気配を消すだけで、しかも獣には届かず、熊避けにはならないと思います。熊避けの鈴は携帯した方が良いですが、少なくとも50メートル先まで響く鈴でないと意味がないので気をつけてください」
◇ ◇
動画からもわかるように、鋭い爪と牙を持ち、凄まじい力と速度で襲いかかる熊に、丸腰の人間は絶対に太刀打ちできません。そのことを肝に銘じ、餌付けなどの愚行は絶対に行わないこと。また、熊の生息地に足を踏み入れる際は十分に注意を払うことが重要です。
ツキノワグマの凄まじい襲撃力がわかる貴重な動画を撮影した原生林の熊さんは、ペットの抜け毛対策に最適な「換毛作業用の金櫛」も制作販売されています。おかげで頼もしい相棒犬、勇太くんのアンダーコートはいつもスッキリなのだそうです。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)