秋田県内では28日もクマの出没が相次いだ。
大館市ではクマに襲われて1人がけがをしたほか、横手市の民家ではクマが木に登り、約4時間にわたって居座った。
28日午前9時45分頃、大館市櫃崎(ひつざき)の農道で、小型犬と散歩中の同市二井田、無職男性(80)がクマ(体長約1・2メートル)に襲われ、右下腹をかまれてけがを負った。
大館署によると、クマは右側の山林から突然現れ、男性が横倒しになると、手や耳などもひっかいた。男性は近くの自宅に自力で帰宅した後、市内の病院に救急搬送された。
現場は田園地帯で、民家との距離は約250メートル。県警によると、今年のクマによる人身被害は59人目で、過去最多を更新している。
一方、横手市平鹿町醍醐では午前9時45分頃、民家敷地内の栗の木にクマ(体長約50センチ)が登っているのを住人の40歳代女性が発見し、横手署に通報した。
同署員が駆け付けたがクマが木から下りないため、市職員、猟友会員と監視を続行。午後1時過ぎから放水などでクマを地面に誘導し、午後1時50分頃にネットで捕獲した。市によると、この木に登るクマが確認されたのは今年3度目で、同じ個体とみられるという。