沖縄や奄美では梅雨明けが発表され、全国の夏到来もそろそろだ。最高気温が35度を超える猛暑日が続くともなると、海や川、湖など、水辺に出かけたくなる。
そんな夏本番を前に、岐阜公式ウェブサイトに掲載されている河川課による「水難事故Q&A」が話題になっている。
「Q&A」というと、簡潔でシンプルなものを想像するが、この「水難事故Q&A」はなんと64項目もある。しかも、その一つ一つの回答が、懇切丁寧、担当者のなみなみならぬ熱意が伝わってくる力作だと評判を呼んでいるのだ。
例えば、第一問。
対する答えは、こうだ。
この後、63項目の「水難事故Q&A」が続き、その中では、河川の危険性が繰り返し解説されている。それはもう、しつこいくらいに……。
その量と密度に圧倒される他ないページを読んだ人々からは、ツイッターにこんな声が寄せられている。
なぜこの圧倒的な熱量の「Q&A」を作ったのか。Jタウンネット記者は岐阜県に電話して、詳しい話を聞いてみた。
取材に応じた岐阜県河川課の担当者によると、サイトを整備し、「水難事故Q&A」を充実させ、水難防止啓発に力を入れはじめたのは、2020年。2022年からは、岐阜県県土整備部河川課の公式ツイッターアカウントを設け、SNSでの発信も積極的に行っている。
岐阜県には大きな河川が多く、人が集まりやすいポイントも各地にある。
広い河原があり、釣りやBBQ、キャンプに人気のある場所も、要注意なのだ。
ライフジャケットについては、「水難事故Q&A」でも繰り返し繰り返し着用を促している。例えば、こんな感じ。
そして、Q34。「父はアユ釣りが趣味です。父の日に何をプレゼントすればいいですか?」
答えはもちろん「A34.ライフジャケットが良いと思います」。
このほかにも、多くのアンサーでライフジャケットに言及し、浅い場所で遊ぶつもりだろうが、川で泳ぐつもりがなかろうが、水辺で遊ぶときには用意するように訴えている。
そして、ライフジャケットを着用していればそれでOKということでもない。
「水難事故Q&A」のQ5「ライフジャケットを着用すれば、安全ですか?」への、河川課のアンサーは次の通り。
ライフジャケットの着用は、大前提。川にどんな危険があるのかを知り、出来る対策は全て講じることが重要というわけだ。
最後に、全64項中63項目のQ&Aを引用する。