5月2日に東京ドームで行われた巨人対ヤクルトの試合で、ヤクルトの山田哲人選手(30)の放ったホームランボールが思わぬ波紋を呼んでいる。
事件が起きたのは6回表、山田選手がレフトスタンドに今季3号ホームランを放った直後のことだ。ボールの落下地点付近にいた少年の元に、ヤクルトのユニフォームを着た男性が2席横から入り込み、少年からボールを取り上げたかのように見えるシーンが中継に収められていたのだ。
この動画はSNSで瞬く間に拡散され、男性に対して批判が続出した。さらに、その男性のものと見られるツイッターのアカウントが、ホームランボールを獲得していたことを報告していたため批判は加速。真偽は不明だが、男性の本名、生まれ年、住所などの個人情報を特定し、晒し上げる事態にまで発展することに。ツイッターや匿名掲示板などには男性の行為への批判にとどまらず、容姿や人格、職業に対してまで誹謗中傷が溢れかえった。
その後、男性のものと見られるツイッターのアカウントは削除されていた。
実際に男性と少年のどちらが先にボールを獲得し、両者にどのようなやり取りがあったのかは現時点で判明していない。そんな状況であるにも関わらず、男性を誹謗中傷し、個人情報まで特定する動きに対して疑問を唱える声も上がっている。
《そんな特定されるほど悪いことかよ》《昨日の東京ドームで山田選手が打ったホームランボールを、子供から強奪した男性の件について。 本名もそうだけど、一部では自宅や職場まで特定されているみたいだけど、明らかに異常》《山田哲人のホームランボール強奪炎上ツイートの件だけど、本名特定まではやりすぎじゃないかな?》《山田哲人のホームランボール奪い取ったオッサン、1夜にして本名と住所晒されてるの怖すぎやろ》
発端はボールを取り損ねた子供の気持ちを思いやってのことだったとしても、個人情報を特定して誹謗中傷することに正義はあるのだろうかーー。