捕まったのは元衆議院議員の「魔の2回生」だった。
警視庁国際犯罪対策課は4月23日、30代の知人男性を監禁したとして元代議士の武藤貴也容疑者(43)を現行犯逮捕した。同日未明、千代田区九段南の路上で帰宅しようとしていた知人男性を車に押し込もうとしたとされる。目撃者からの110番で捜査員が駆けつけ、車内にいた武藤容疑者とウズベキスタン国籍の男性5人を逮捕した。
「車はレンタカーで、武藤容疑者が運転していました。ウズベキスタンの男性たちは、男性を車内に連れ込もうとしていたようです。警察の調べに対し、武藤容疑者は『押し込んでもいないし指示もしていない』と犯行を否認。男性とは金銭トラブルがあったとみられます」(全国紙社会部記者)
武藤容疑者は’12年12月の衆院選で、自民党から滋賀4区で立候補し初当選した。しかし’15年8月に『週刊文春』が、「値上がり確実な新規公開株を国会議員枠で買える」と持ちかけたことで知人男性と金銭トラブルになっていたと報道。さらに同誌は未成年の男性を買春していたと報じている。当選2回をはたしながら、トラブルの多い「魔の2回生」の一人といわれた。
「武藤容疑者は’17年10月の衆院選への出馬を断念しました。’19年4月の滋賀県議選に立候補しますが、最下位で落選します。さらに選挙期間中に無届け文書を配布していたことが発覚し、公選法違反で罰金50万円の有罪判決。安倍晋三元総理による自民党の政権奪還を担った『安倍チルドレン』ですが、スキャンダルが絶えませんでした」(全国紙政治部記者)
『FRIDAY』(’15年8月28日号)は、武藤容疑者の暴言癖を報じている。再録して、物議を醸したトンデモ炎上を振り返りたい(内容は一部修正しています)ーー。
「武藤先生の暴言癖は有名です。同期当選した議員には首長として経験を積んだ先輩もいますが、おかまいなし。議論になると『それ、おかしいよ』と完全にタメ口です」(同僚議員)
安倍元総理の忠実な部下として安保法案に反対する者すべてに毒づく男。それが武藤容疑者だった。
〈(学生団体『SEALDs』の主張は)『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考え〉
こうツイートして大炎上した武藤容疑者は、北海道・釧路江南高を卒業後に5年間のフリーター生活を経て東京外語大へ入学。京都大大学院に進み、滋賀県議会のスタッフとなった。
「『安倍人気』で自民が大勝した’12年の総選挙で若くして当選し、実績はないのに『オレはエラい』と勘違いしたのではないでしょうか。ずっと年上の野党議員の発言に対しても『(安保法案は)戦争法案じゃないって言ってるだろ!』と、口汚なく野次を飛ばしていました」(同前)
与野党から発言を疑問視されて武藤容疑者。議員時代から、自身のツイートが炎上、批判を受けても撤回するどころか削除することもなかったという。
今回の事件について、犯行を否認している武藤容疑者。自身の供述をつらぬき、”身の潔白”を証明できるのだろうか。