路線バス運転手が「サングラス」を着用してバスを運行するという実証実験をスタートしました。その背景には日本人のサングラスへの抵抗感があります。海外との違いなどを取材しました。【写真を見る】仕事で「サングラス着用」あり?なし? 欧米よりも日本は“強い抵抗感” 「顔文字」から分かるその理由とは【Nスタ】岡山県のバス会社で運転手が「サングラス」着用の実証実験小笠原亘キャスター:皆さんに質問です。アナウンサーがスタジオでサングラスをしていたら、抵抗があるでしょうか。岡山県の路線バスの運転手が、サングラスを着用してバスを運行するという実証実験がスタートしました。

実証実験をしてるのは岡山県の会社「両備バス」。4月24日から、運転手のサングラス着用実証実験がスタートしています。サングラス導入の目的は、安全性の向上です。日よけスクリーンなどで西日が強いときなどは不十分だということです。懸念は「サングラスの威圧感」。ですから、車椅子の乗客の対応や席を離れる際にはサングラスを外すということです。両備バスでは、会社からサングラスが支給されているということですが、どんなサングラスをしているのでしょうか。▼眼鏡の上からでもかけられるタイプ▼取り付けるタイプ▼跳ね上げるタイプ信号を見るときなどの色覚には影響がなく、疲労を軽減するという目的のようです。井上貴博キャスター:運転手の一番の目的は見た目よりも安全だと考えると、このバス会社の取り組みを推したいなと思います。萩谷麻衣子弁護士:安全だけでなく、紫外線を目に浴び続けると、老眼や白内障がよりすすむし、なりやすいと聞きました。だからサングラスって重要なんだなと思いつつ、なかなか日本でサングラスは…。日本人はなぜ「サングラス」が苦手なのか?小笠原キャスター:日本人のサングラスに対する印象をみていきます。SNSより▼怖い▼威圧感▼意気がっている▼怪しいなどのイメージ。名古屋学院大学の柴崎全弘准教授によりますと、日本人はサングラスを見慣れていなく、着用習慣がありません。欧米人は目の色素が少なく、紫外線から守るために着用しています。また、ドラマ・映画などの影響でサングラスというのは悪役が着用しているケースが多々ありますよね、ということです。25年前にドイツからきたサンドラ・ヘフェリンさんは、サングラスでびっくりした経験があるということです。プールのカフェでアルバイトをしていたときに、日差しが強く、サングラスをしたまま接客をしていたところ、店の従業員から、サングラス着用で接客するのは失礼だと指摘されました。サンドラさんは「屋外では眩しくて目を開けていられない」と伝えた結果、サングラス着用を認めてもらって接客することができたということです。サンドラさんは「ドイツでは普通のことなのに、日本の『サングラス=不良』のイメージに驚きました」ということです。“顔文字”に顕著に表れるコミュニケーションの違い柴崎准教授は、コミュニケーションに文化差があると指摘します。▼日本人 自己主張を控える「集団主義」▼欧米人 感情をストレートに表現する「個人主義」「集団主義」の日本人は、本心が表れやすい“目”に注目するため、目を隠すサングラスにはちょっと抵抗があるということです。「個人主義」の欧米人は、感情を表現する、ものをストレートに言いますから、“口”に注目をしています。ですから、目を隠したところで、サングラスに抵抗はないということなんです。“顔文字”にも違いがあります。日本の顔文字は、「目」で感情を表現していますが…例)(>_<)(^_^)(*_*)(;_;)欧米は…例):-):-D:-( :-P「口」で感情表現しています。サングラスに抵抗がある日本人ですが、マスクには違和感はないですよね。日本人は花粉症やコロナの時、マスクをしても抵抗感はありませんでしたが、欧米人はやはり抵抗感があるとのことです。井上キャスター:慣れは文化というのは、興味深いところありますけど、よく考えてみると白バイの隊員って、サングラスをつけている方が多いですよね。それに違和感はないじゃないですか。高校野球も今まで高校球児らしくないからという理由でサングラスがNGでしたが、それよりも保護しようということで、最近ようやく認められてきた。何が本質か、見た目ではないのではと思います。萩谷弁護士:仕事にも有用だし、目も保護できるとなったらサングラスをして仕事しなくてはいけないような業種ってあると思います。色が濃いとかえって目の瞳孔が開いて紫外線が入ってきてしまうと聞いたので、少し薄めのサングラスをつけるということを周知していいのではと思います。ホラン千秋キャスター:バスなど、大勢の乗客がいる乗り物はおそらく理解を得やすいというか、他にもお客さんがいるので仮にサングラスに抵抗がある方でも、安心して乗ることができると思いますが、例えば、タクシーの運転手さんだと一対一の空間になった瞬間に、別に何も危険なことはないけれども、気持ち的にどうしても怖いかもしれないと思う方もいるよなとか想像しつつ、でもやっぱり目を守るっていう観点も大事ですからね。萩谷弁護士:怖くないサングラスを開発してもらいたいです。
路線バス運転手が「サングラス」を着用してバスを運行するという実証実験をスタートしました。その背景には日本人のサングラスへの抵抗感があります。海外との違いなどを取材しました。
【写真を見る】仕事で「サングラス着用」あり?なし? 欧米よりも日本は“強い抵抗感” 「顔文字」から分かるその理由とは【Nスタ】岡山県のバス会社で運転手が「サングラス」着用の実証実験小笠原亘キャスター:皆さんに質問です。アナウンサーがスタジオでサングラスをしていたら、抵抗があるでしょうか。岡山県の路線バスの運転手が、サングラスを着用してバスを運行するという実証実験がスタートしました。

実証実験をしてるのは岡山県の会社「両備バス」。4月24日から、運転手のサングラス着用実証実験がスタートしています。サングラス導入の目的は、安全性の向上です。日よけスクリーンなどで西日が強いときなどは不十分だということです。懸念は「サングラスの威圧感」。ですから、車椅子の乗客の対応や席を離れる際にはサングラスを外すということです。両備バスでは、会社からサングラスが支給されているということですが、どんなサングラスをしているのでしょうか。▼眼鏡の上からでもかけられるタイプ▼取り付けるタイプ▼跳ね上げるタイプ信号を見るときなどの色覚には影響がなく、疲労を軽減するという目的のようです。井上貴博キャスター:運転手の一番の目的は見た目よりも安全だと考えると、このバス会社の取り組みを推したいなと思います。萩谷麻衣子弁護士:安全だけでなく、紫外線を目に浴び続けると、老眼や白内障がよりすすむし、なりやすいと聞きました。だからサングラスって重要なんだなと思いつつ、なかなか日本でサングラスは…。日本人はなぜ「サングラス」が苦手なのか?小笠原キャスター:日本人のサングラスに対する印象をみていきます。SNSより▼怖い▼威圧感▼意気がっている▼怪しいなどのイメージ。名古屋学院大学の柴崎全弘准教授によりますと、日本人はサングラスを見慣れていなく、着用習慣がありません。欧米人は目の色素が少なく、紫外線から守るために着用しています。また、ドラマ・映画などの影響でサングラスというのは悪役が着用しているケースが多々ありますよね、ということです。25年前にドイツからきたサンドラ・ヘフェリンさんは、サングラスでびっくりした経験があるということです。プールのカフェでアルバイトをしていたときに、日差しが強く、サングラスをしたまま接客をしていたところ、店の従業員から、サングラス着用で接客するのは失礼だと指摘されました。サンドラさんは「屋外では眩しくて目を開けていられない」と伝えた結果、サングラス着用を認めてもらって接客することができたということです。サンドラさんは「ドイツでは普通のことなのに、日本の『サングラス=不良』のイメージに驚きました」ということです。“顔文字”に顕著に表れるコミュニケーションの違い柴崎准教授は、コミュニケーションに文化差があると指摘します。▼日本人 自己主張を控える「集団主義」▼欧米人 感情をストレートに表現する「個人主義」「集団主義」の日本人は、本心が表れやすい“目”に注目するため、目を隠すサングラスにはちょっと抵抗があるということです。「個人主義」の欧米人は、感情を表現する、ものをストレートに言いますから、“口”に注目をしています。ですから、目を隠したところで、サングラスに抵抗はないということなんです。“顔文字”にも違いがあります。日本の顔文字は、「目」で感情を表現していますが…例)(>_<)(^_^)(*_*)(;_;)欧米は…例):-):-D:-( :-P「口」で感情表現しています。サングラスに抵抗がある日本人ですが、マスクには違和感はないですよね。日本人は花粉症やコロナの時、マスクをしても抵抗感はありませんでしたが、欧米人はやはり抵抗感があるとのことです。井上キャスター:慣れは文化というのは、興味深いところありますけど、よく考えてみると白バイの隊員って、サングラスをつけている方が多いですよね。それに違和感はないじゃないですか。高校野球も今まで高校球児らしくないからという理由でサングラスがNGでしたが、それよりも保護しようということで、最近ようやく認められてきた。何が本質か、見た目ではないのではと思います。萩谷弁護士:仕事にも有用だし、目も保護できるとなったらサングラスをして仕事しなくてはいけないような業種ってあると思います。色が濃いとかえって目の瞳孔が開いて紫外線が入ってきてしまうと聞いたので、少し薄めのサングラスをつけるということを周知していいのではと思います。ホラン千秋キャスター:バスなど、大勢の乗客がいる乗り物はおそらく理解を得やすいというか、他にもお客さんがいるので仮にサングラスに抵抗がある方でも、安心して乗ることができると思いますが、例えば、タクシーの運転手さんだと一対一の空間になった瞬間に、別に何も危険なことはないけれども、気持ち的にどうしても怖いかもしれないと思う方もいるよなとか想像しつつ、でもやっぱり目を守るっていう観点も大事ですからね。萩谷弁護士:怖くないサングラスを開発してもらいたいです。
小笠原亘キャスター:皆さんに質問です。アナウンサーがスタジオでサングラスをしていたら、抵抗があるでしょうか。岡山県の路線バスの運転手が、サングラスを着用してバスを運行するという実証実験がスタートしました。
実証実験をしてるのは岡山県の会社「両備バス」。4月24日から、運転手のサングラス着用実証実験がスタートしています。サングラス導入の目的は、安全性の向上です。日よけスクリーンなどで西日が強いときなどは不十分だということです。
懸念は「サングラスの威圧感」。ですから、車椅子の乗客の対応や席を離れる際にはサングラスを外すということです。
両備バスでは、会社からサングラスが支給されているということですが、どんなサングラスをしているのでしょうか。
▼眼鏡の上からでもかけられるタイプ▼取り付けるタイプ▼跳ね上げるタイプ
信号を見るときなどの色覚には影響がなく、疲労を軽減するという目的のようです。
井上貴博キャスター:運転手の一番の目的は見た目よりも安全だと考えると、このバス会社の取り組みを推したいなと思います。
萩谷麻衣子弁護士:安全だけでなく、紫外線を目に浴び続けると、老眼や白内障がよりすすむし、なりやすいと聞きました。だからサングラスって重要なんだなと思いつつ、なかなか日本でサングラスは…。
小笠原キャスター:日本人のサングラスに対する印象をみていきます。
SNSより▼怖い▼威圧感▼意気がっている▼怪しい
などのイメージ。
名古屋学院大学の柴崎全弘准教授によりますと、日本人はサングラスを見慣れていなく、着用習慣がありません。欧米人は目の色素が少なく、紫外線から守るために着用しています。また、ドラマ・映画などの影響でサングラスというのは悪役が着用しているケースが多々ありますよね、ということです。
25年前にドイツからきたサンドラ・ヘフェリンさんは、サングラスでびっくりした経験があるということです。
プールのカフェでアルバイトをしていたときに、日差しが強く、サングラスをしたまま接客をしていたところ、店の従業員から、サングラス着用で接客するのは失礼だと指摘されました。サンドラさんは「屋外では眩しくて目を開けていられない」と伝えた結果、サングラス着用を認めてもらって接客することができたということです。
サンドラさんは「ドイツでは普通のことなのに、日本の『サングラス=不良』のイメージに驚きました」ということです。
柴崎准教授は、コミュニケーションに文化差があると指摘します。
▼日本人 自己主張を控える「集団主義」▼欧米人 感情をストレートに表現する「個人主義」
「集団主義」の日本人は、本心が表れやすい“目”に注目するため、目を隠すサングラスにはちょっと抵抗があるということです。
「個人主義」の欧米人は、感情を表現する、ものをストレートに言いますから、“口”に注目をしています。ですから、目を隠したところで、サングラスに抵抗はないということなんです。
“顔文字”にも違いがあります。
日本の顔文字は、「目」で感情を表現していますが…
例)(>_<)(^_^)(*_*)(;_;)
欧米は…
例):-):-D:-( 😛
「口」で感情表現しています。
サングラスに抵抗がある日本人ですが、マスクには違和感はないですよね。日本人は花粉症やコロナの時、マスクをしても抵抗感はありませんでしたが、欧米人はやはり抵抗感があるとのことです。
井上キャスター:慣れは文化というのは、興味深いところありますけど、よく考えてみると白バイの隊員って、サングラスをつけている方が多いですよね。それに違和感はないじゃないですか。高校野球も今まで高校球児らしくないからという理由でサングラスがNGでしたが、それよりも保護しようということで、最近ようやく認められてきた。何が本質か、見た目ではないのではと思います。
萩谷弁護士:仕事にも有用だし、目も保護できるとなったらサングラスをして仕事しなくてはいけないような業種ってあると思います。色が濃いとかえって目の瞳孔が開いて紫外線が入ってきてしまうと聞いたので、少し薄めのサングラスをつけるということを周知していいのではと思います。
ホラン千秋キャスター:バスなど、大勢の乗客がいる乗り物はおそらく理解を得やすいというか、他にもお客さんがいるので仮にサングラスに抵抗がある方でも、安心して乗ることができると思いますが、例えば、タクシーの運転手さんだと一対一の空間になった瞬間に、別に何も危険なことはないけれども、気持ち的にどうしても怖いかもしれないと思う方もいるよなとか想像しつつ、でもやっぱり目を守るっていう観点も大事ですからね。