終わりの見えない介護のストレスが原因となって発症する「介護うつ」。厚生労働省の調査によれば、今からおよそ20年前の2005年時点で、自宅で介護をしている人の4人に1人が症状に悩まされていることが分かっている。
この状況を踏まえ、同年の介護保険改正法を機に行政が住民の健康支援を行う「地域包括センター」が、その4年後には「ひきこもり地域支援センター」も設置されてはいるものの、日本における「介護は家族の問題」という文化は根強く、必要な人に必要な支援が届いているとは言い難い状況だ。
加えて最近では、80代の親が50代のひきこもりの子どもの面倒をみる「8050問題」が社会問題として明るみにもなったが、現在はそれがさらに進んだ「9060問題」が本格化してくる見込みだ。
認知症は年齢とともに急に高まると言われている。東京都長寿健康医療センター研究所の調べによれば、65歳では全体の約1割程度だった認知症も、80代後半になると男性の場合は3割を超え、さらに95歳以上の男性では約半数が認知症を発症するという。
そいうった状況を踏まえると「8050問題」および「9060問題」は、長年ひきこもり状態だった子どもが認知症の親の面倒を見るという図式も当然に成り立つ。
今回、恋愛カウンセラーとして安藤房子氏の元にも、認知症の父親をひとりで介護している50代の男性が相談にやってきたという。バツイチの相談者は婚活をしたいものの、父親の介護が大変でなかなかが着手できず、また収入も激減。自分はこの先どうすればよいのかという苦しみを抱えていた…。
【相談内容】父の介護と仕事を両立できず心も身体もボロボロ。恋愛もできないんです。(ナミダ/57歳・男性)
父の介護で仕事が手につかず収入減、婚活もできず、父はわがままばかりです。だいぶ前に離婚をして実家の一人暮らししている父は親戚とも疎遠で、ひとりっこの私が看るしかないと思ってがんばってきましたが、疲れ果てました。
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父は昔から気の強い、浮気ばかりする人でした。私が大学生の頃に、母から三下り半をつきつけられて離婚。母はその後、アメリカ人と再婚して渡米しました。今はロスアンジェルスに住んでいるようでほぼ疎遠。私もたまにLINEで連絡をするくらいです。父は浮気はさんざんしていたのに再婚相手は見つからず、そんな状況ですから、いつか面倒を見なければいけないと思いながら、二人暮らしを続けていました。私が35歳のときに、昔ちょっといいなと思っていた同級生と高校の同窓会で再会して結婚したんです。新婚気分を味わいたいので、ひとまず家を出て、実家と同じ市内にマンションを借りてふたりで暮らしました。でも、子供ができなくて。病院で調べたら理由が私にあり「あなたのせいで私は出産時期を失った。一生うらんでやる」って、離婚されました。それが41歳の時です。離婚と同時に実家に戻りました。私はフリーのコピーライターで、当時はそこそこ収入もあったんです。でも、離婚するなら、2LDKのマンションの家賃を払い続けるのももったいないので、父のいる一軒家に戻ったわけです。当時は父もまだ66歳。退職したあとも自営業という感じで会社の仕事を請け負っっていましたので、まだ心も身体も元気でした。家にこもって元気じゃなくなってきたのは、70歳になってほとんど仕事をしなくなってからです。それから10年以上経ちますが、父は地域の会合にも行かず、親戚とも仲が悪く、育った街ではないので、子供の頃や若い頃の友達もいません。今思えば、だいぶ前から父はうつ状態で認知症もはじまっていたと思うんです。でも最初のうちはそれもわからなくて、「親父はほんとわがままだな」と思いながら一緒に暮らしていました。でも、3年ほど前から物忘れがどんどん激しくなってきて、私の手助けが必要になり、今は要介護1です。まだトイレ行ったり、ご飯食べたりは自分でできるけど、認知症はすすんでいて、5分前に話したことを忘れてる。Photo by iStock それに、何度も同じ昔話をします。まあ、ほとんどはサラリーマン時代の自慢話です。それに自分が好きなタイミングでご飯が整っていないと、怒り出すようになってきたんです。新聞やみかんをこっちに投げてくることもあります。しょっちゅうです。「まだメシができてねえのか、馬鹿たれ!」などと怒鳴られることもあります。母親がいなくなってからは、ずっと私が料理をしてきたので慣れてるんですけどね。少し手間どると怒る父にうんざりです。「いつも胸のあたりが苦しいんです」要介護1の場合は、在宅で家族がケアするほうが断然安くすみます。それに父はまだ高齢者施設には行きたくないようです。そんなわけで、1日の半分くらいは父の世話です。一応、介護保険の範囲で多少は訪問介護が受けられるようなのですが、本人が「嫌だ」と言い張るので受けさせられないんです。要介護3とか4で在宅介護をしている方からしたら、たいしたことないように感じるかもしれません。でも、本当に辛いです。なんせ父に振り回されて仕事をする時間を確保できない。介護をする前と比較すると収入は半分ほどに減りました。3年前に、父が自宅で転倒して骨折したんですよ。病院連れていったりで半日かかり、その後は通院。その時に納品が遅れてしまったんです。それを機会にオファーが減ってしまって。加えて、前みたいにオファーをもらえても、父に時間がかかるんで多分こなせない。。今はそんなジレンマにいます。親戚に電話をしてみましたが「子供が親を看るのは当たり前」と言われるだけで、ひとまず、地元の役所に今後の相談をしているところです。実はだいぶ前から、いつも胸のあたりが苦しいんです。毎日ザワザワと心が落ち着かない。夜も寝つきが悪くて、すぐに目が覚める。しかも、誰かに追いかけらる夢をよく見ていて、大声で助けてって言いながら、自分の声で起きるなんてことがよくあります。地元だから昔の友達に連絡すればできるんですが、こんな状態の自分を見せたいとも思わないし、誰とも話したくないです。今は自分の殻に閉じこもってる感じです。家族が同居しないひとり暮らしの高齢者のほうが、介護サービスを受けやすいという話も聞きます。Photo by iStock もし本当なら、この家を出ていこうかと思うこともあります。実は、実家からは少し遠いのですが、埼玉県にある広告制作会社に就職できるかもしれないんです。それに再婚もしたいです。でも、どちらも現状では無理ですね。父はお金にはまじめだったようで、ちゃんと貯金はあるみたいなんです。だから自分の介護費用くらいなんとかなりそうですが、私は家を出てもいいでしょうか。もう疲れました。助けてください。【安藤氏の回答】男親を介護するほうが大変ナミダさん、というペンネームがすでに悲しくて、ご相談を拝見して胸が痛みました。まず最初に言いますね。ナミダさんはもう十分やってきた。だからこれからは自分のことを第一に考えてほしい、それは決して悪いことじゃないよってことなんです。楽になってください。自由になってください。ご自分の道を歩んでください。以下、詳しくお答えしていきますね。多くの人が本当に悩んでいる介護問題。男性がひとりで介護をするのは、女性以上に大変だという話を聞きます。世間はまだ「女性が介護をする」ことを前提としていているので、男性が介護していると不思議な目で見られることがあるそうです。また、女親よりも男親を介護するほうが大変という話もよく聞きます。ナミダさんのお父さんの世代は、「男は仕事、女は家庭」という価値観の人が多くて、ご自身はずっと外で働いてきたという、男性ならではのプライドがあります。なかには、「自分は◯◯という会社で、◯◯な立場の人間だった」と主張したがり、地域の活動には参加したがらない、デイケアサービスなども受けたがらない人もいます。また、お墓をどうするかなどの終活についても、男親はなぜか話したがらないケースが多くて、お困りの親族が多いです。そして、女性より男性のほうが子供っぽくて、気が小さいところがある気がします。男親は、自分の死に直面できない。死に向けて自分の暮らしを整理整頓することができないんです。死ぬのが怖いんですよね。ある意味、男親って歳をとればとてもかわいらしい子供のような価値観に戻っているのかもしれません。ナミダさんのお父様にも、そういうところがあるのかなと思いました。もちろん、そんなお父様の繊細な心はわかってあげたいですよね。だからこそナミダさんもがんばってこられた。だけど今は、ナミダさんの心の状態がとても心配です。Photo by iStock ひとりで介護しながら、うつになるケースは少なくありません。要介護1とはいえ、介護に変わりありません。介護度が低いがために、かえって周囲からは楽観的な意見しかもらえないこともあり、それがまた悩みにつながる方もいらっしゃるようです。それに、どの程度の介護なら負担を感じるかは人それぞれです。仕事や生活環境、介護する側の今後の生活プランなど、さまざまな要素がからみあって、他人からみればそうでもなさそうなのに、本人には負担が大きく感じることもあります。「割り切ること」=「悪いこと」ではないお父様はもちろん大事です。でも、自分の今と未来だって大事ですよ。実はこういう「絶対に両方をとるのが無理」という状況になることが、介護問題の根っこかなと思います。親の介護をしていると自分の暮らしがダメになってイライラする。でも願望を満たそうとする自分も許せない。なんだか親を見捨てたみたいで、ものすごく自分を責めてしまうんです。そういう、なんとも解決しにくい負の感情のスパイラルに入ってしまいます。でもね、ナミダさん。無理なものは無理です。それなら、できることをやればいいんじゃないかなと思います。そうやって割り切って考えることは、ちっとも悪いことじゃありません。むしろ、自分にできることがはっきりしますし、これからどう生きようというビジョンも明確になりませんか?おそらく、このままいくとナミダさんの心はパンクします。お父様は、年齢を重ねるごとにますます子供に戻っていくので、いちばん近いナミダさんに頼りっきりになります。今せっかく仕事先のお話があるのなら、それは大きなチャンスでしょうから、やってみるのがいいと思います。正直言って、年齢的にこの先そんなにいいお話が来るとも限らないからです。 ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。Photo by iStockそれなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。離れてしまえば、それが「普通」になる実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。 今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
父は昔から気の強い、浮気ばかりする人でした。私が大学生の頃に、母から三下り半をつきつけられて離婚。母はその後、アメリカ人と再婚して渡米しました。今はロスアンジェルスに住んでいるようでほぼ疎遠。私もたまにLINEで連絡をするくらいです。
父は浮気はさんざんしていたのに再婚相手は見つからず、そんな状況ですから、いつか面倒を見なければいけないと思いながら、二人暮らしを続けていました。
私が35歳のときに、昔ちょっといいなと思っていた同級生と高校の同窓会で再会して結婚したんです。新婚気分を味わいたいので、ひとまず家を出て、実家と同じ市内にマンションを借りてふたりで暮らしました。でも、子供ができなくて。
病院で調べたら理由が私にあり「あなたのせいで私は出産時期を失った。一生うらんでやる」って、離婚されました。それが41歳の時です。
離婚と同時に実家に戻りました。私はフリーのコピーライターで、当時はそこそこ収入もあったんです。でも、離婚するなら、2LDKのマンションの家賃を払い続けるのももったいないので、父のいる一軒家に戻ったわけです。
当時は父もまだ66歳。退職したあとも自営業という感じで会社の仕事を請け負っっていましたので、まだ心も身体も元気でした。家にこもって元気じゃなくなってきたのは、70歳になってほとんど仕事をしなくなってからです。
それから10年以上経ちますが、父は地域の会合にも行かず、親戚とも仲が悪く、育った街ではないので、子供の頃や若い頃の友達もいません。
今思えば、だいぶ前から父はうつ状態で認知症もはじまっていたと思うんです。でも最初のうちはそれもわからなくて、「親父はほんとわがままだな」と思いながら一緒に暮らしていました。
でも、3年ほど前から物忘れがどんどん激しくなってきて、私の手助けが必要になり、今は要介護1です。まだトイレ行ったり、ご飯食べたりは自分でできるけど、認知症はすすんでいて、5分前に話したことを忘れてる。
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それに、何度も同じ昔話をします。まあ、ほとんどはサラリーマン時代の自慢話です。それに自分が好きなタイミングでご飯が整っていないと、怒り出すようになってきたんです。新聞やみかんをこっちに投げてくることもあります。しょっちゅうです。「まだメシができてねえのか、馬鹿たれ!」などと怒鳴られることもあります。母親がいなくなってからは、ずっと私が料理をしてきたので慣れてるんですけどね。少し手間どると怒る父にうんざりです。「いつも胸のあたりが苦しいんです」要介護1の場合は、在宅で家族がケアするほうが断然安くすみます。それに父はまだ高齢者施設には行きたくないようです。そんなわけで、1日の半分くらいは父の世話です。一応、介護保険の範囲で多少は訪問介護が受けられるようなのですが、本人が「嫌だ」と言い張るので受けさせられないんです。要介護3とか4で在宅介護をしている方からしたら、たいしたことないように感じるかもしれません。でも、本当に辛いです。なんせ父に振り回されて仕事をする時間を確保できない。介護をする前と比較すると収入は半分ほどに減りました。3年前に、父が自宅で転倒して骨折したんですよ。病院連れていったりで半日かかり、その後は通院。その時に納品が遅れてしまったんです。それを機会にオファーが減ってしまって。加えて、前みたいにオファーをもらえても、父に時間がかかるんで多分こなせない。。今はそんなジレンマにいます。親戚に電話をしてみましたが「子供が親を看るのは当たり前」と言われるだけで、ひとまず、地元の役所に今後の相談をしているところです。実はだいぶ前から、いつも胸のあたりが苦しいんです。毎日ザワザワと心が落ち着かない。夜も寝つきが悪くて、すぐに目が覚める。しかも、誰かに追いかけらる夢をよく見ていて、大声で助けてって言いながら、自分の声で起きるなんてことがよくあります。地元だから昔の友達に連絡すればできるんですが、こんな状態の自分を見せたいとも思わないし、誰とも話したくないです。今は自分の殻に閉じこもってる感じです。家族が同居しないひとり暮らしの高齢者のほうが、介護サービスを受けやすいという話も聞きます。Photo by iStock もし本当なら、この家を出ていこうかと思うこともあります。実は、実家からは少し遠いのですが、埼玉県にある広告制作会社に就職できるかもしれないんです。それに再婚もしたいです。でも、どちらも現状では無理ですね。父はお金にはまじめだったようで、ちゃんと貯金はあるみたいなんです。だから自分の介護費用くらいなんとかなりそうですが、私は家を出てもいいでしょうか。もう疲れました。助けてください。【安藤氏の回答】男親を介護するほうが大変ナミダさん、というペンネームがすでに悲しくて、ご相談を拝見して胸が痛みました。まず最初に言いますね。ナミダさんはもう十分やってきた。だからこれからは自分のことを第一に考えてほしい、それは決して悪いことじゃないよってことなんです。楽になってください。自由になってください。ご自分の道を歩んでください。以下、詳しくお答えしていきますね。多くの人が本当に悩んでいる介護問題。男性がひとりで介護をするのは、女性以上に大変だという話を聞きます。世間はまだ「女性が介護をする」ことを前提としていているので、男性が介護していると不思議な目で見られることがあるそうです。また、女親よりも男親を介護するほうが大変という話もよく聞きます。ナミダさんのお父さんの世代は、「男は仕事、女は家庭」という価値観の人が多くて、ご自身はずっと外で働いてきたという、男性ならではのプライドがあります。なかには、「自分は◯◯という会社で、◯◯な立場の人間だった」と主張したがり、地域の活動には参加したがらない、デイケアサービスなども受けたがらない人もいます。また、お墓をどうするかなどの終活についても、男親はなぜか話したがらないケースが多くて、お困りの親族が多いです。そして、女性より男性のほうが子供っぽくて、気が小さいところがある気がします。男親は、自分の死に直面できない。死に向けて自分の暮らしを整理整頓することができないんです。死ぬのが怖いんですよね。ある意味、男親って歳をとればとてもかわいらしい子供のような価値観に戻っているのかもしれません。ナミダさんのお父様にも、そういうところがあるのかなと思いました。もちろん、そんなお父様の繊細な心はわかってあげたいですよね。だからこそナミダさんもがんばってこられた。だけど今は、ナミダさんの心の状態がとても心配です。Photo by iStock ひとりで介護しながら、うつになるケースは少なくありません。要介護1とはいえ、介護に変わりありません。介護度が低いがために、かえって周囲からは楽観的な意見しかもらえないこともあり、それがまた悩みにつながる方もいらっしゃるようです。それに、どの程度の介護なら負担を感じるかは人それぞれです。仕事や生活環境、介護する側の今後の生活プランなど、さまざまな要素がからみあって、他人からみればそうでもなさそうなのに、本人には負担が大きく感じることもあります。「割り切ること」=「悪いこと」ではないお父様はもちろん大事です。でも、自分の今と未来だって大事ですよ。実はこういう「絶対に両方をとるのが無理」という状況になることが、介護問題の根っこかなと思います。親の介護をしていると自分の暮らしがダメになってイライラする。でも願望を満たそうとする自分も許せない。なんだか親を見捨てたみたいで、ものすごく自分を責めてしまうんです。そういう、なんとも解決しにくい負の感情のスパイラルに入ってしまいます。でもね、ナミダさん。無理なものは無理です。それなら、できることをやればいいんじゃないかなと思います。そうやって割り切って考えることは、ちっとも悪いことじゃありません。むしろ、自分にできることがはっきりしますし、これからどう生きようというビジョンも明確になりませんか?おそらく、このままいくとナミダさんの心はパンクします。お父様は、年齢を重ねるごとにますます子供に戻っていくので、いちばん近いナミダさんに頼りっきりになります。今せっかく仕事先のお話があるのなら、それは大きなチャンスでしょうから、やってみるのがいいと思います。正直言って、年齢的にこの先そんなにいいお話が来るとも限らないからです。 ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。Photo by iStockそれなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。離れてしまえば、それが「普通」になる実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。 今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
それに、何度も同じ昔話をします。まあ、ほとんどはサラリーマン時代の自慢話です。それに自分が好きなタイミングでご飯が整っていないと、怒り出すようになってきたんです。新聞やみかんをこっちに投げてくることもあります。しょっちゅうです。「まだメシができてねえのか、馬鹿たれ!」などと怒鳴られることもあります。
母親がいなくなってからは、ずっと私が料理をしてきたので慣れてるんですけどね。少し手間どると怒る父にうんざりです。
要介護1の場合は、在宅で家族がケアするほうが断然安くすみます。それに父はまだ高齢者施設には行きたくないようです。そんなわけで、1日の半分くらいは父の世話です。一応、介護保険の範囲で多少は訪問介護が受けられるようなのですが、本人が「嫌だ」と言い張るので受けさせられないんです。
要介護3とか4で在宅介護をしている方からしたら、たいしたことないように感じるかもしれません。でも、本当に辛いです。なんせ父に振り回されて仕事をする時間を確保できない。介護をする前と比較すると収入は半分ほどに減りました。
3年前に、父が自宅で転倒して骨折したんですよ。病院連れていったりで半日かかり、その後は通院。その時に納品が遅れてしまったんです。それを機会にオファーが減ってしまって。加えて、前みたいにオファーをもらえても、父に時間がかかるんで多分こなせない。。今はそんなジレンマにいます。
親戚に電話をしてみましたが「子供が親を看るのは当たり前」と言われるだけで、ひとまず、地元の役所に今後の相談をしているところです。
実はだいぶ前から、いつも胸のあたりが苦しいんです。毎日ザワザワと心が落ち着かない。夜も寝つきが悪くて、すぐに目が覚める。しかも、誰かに追いかけらる夢をよく見ていて、大声で助けてって言いながら、自分の声で起きるなんてことがよくあります。
地元だから昔の友達に連絡すればできるんですが、こんな状態の自分を見せたいとも思わないし、誰とも話したくないです。今は自分の殻に閉じこもってる感じです。家族が同居しないひとり暮らしの高齢者のほうが、介護サービスを受けやすいという話も聞きます。
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もし本当なら、この家を出ていこうかと思うこともあります。実は、実家からは少し遠いのですが、埼玉県にある広告制作会社に就職できるかもしれないんです。それに再婚もしたいです。でも、どちらも現状では無理ですね。父はお金にはまじめだったようで、ちゃんと貯金はあるみたいなんです。だから自分の介護費用くらいなんとかなりそうですが、私は家を出てもいいでしょうか。もう疲れました。助けてください。【安藤氏の回答】男親を介護するほうが大変ナミダさん、というペンネームがすでに悲しくて、ご相談を拝見して胸が痛みました。まず最初に言いますね。ナミダさんはもう十分やってきた。だからこれからは自分のことを第一に考えてほしい、それは決して悪いことじゃないよってことなんです。楽になってください。自由になってください。ご自分の道を歩んでください。以下、詳しくお答えしていきますね。多くの人が本当に悩んでいる介護問題。男性がひとりで介護をするのは、女性以上に大変だという話を聞きます。世間はまだ「女性が介護をする」ことを前提としていているので、男性が介護していると不思議な目で見られることがあるそうです。また、女親よりも男親を介護するほうが大変という話もよく聞きます。ナミダさんのお父さんの世代は、「男は仕事、女は家庭」という価値観の人が多くて、ご自身はずっと外で働いてきたという、男性ならではのプライドがあります。なかには、「自分は◯◯という会社で、◯◯な立場の人間だった」と主張したがり、地域の活動には参加したがらない、デイケアサービスなども受けたがらない人もいます。また、お墓をどうするかなどの終活についても、男親はなぜか話したがらないケースが多くて、お困りの親族が多いです。そして、女性より男性のほうが子供っぽくて、気が小さいところがある気がします。男親は、自分の死に直面できない。死に向けて自分の暮らしを整理整頓することができないんです。死ぬのが怖いんですよね。ある意味、男親って歳をとればとてもかわいらしい子供のような価値観に戻っているのかもしれません。ナミダさんのお父様にも、そういうところがあるのかなと思いました。もちろん、そんなお父様の繊細な心はわかってあげたいですよね。だからこそナミダさんもがんばってこられた。だけど今は、ナミダさんの心の状態がとても心配です。Photo by iStock ひとりで介護しながら、うつになるケースは少なくありません。要介護1とはいえ、介護に変わりありません。介護度が低いがために、かえって周囲からは楽観的な意見しかもらえないこともあり、それがまた悩みにつながる方もいらっしゃるようです。それに、どの程度の介護なら負担を感じるかは人それぞれです。仕事や生活環境、介護する側の今後の生活プランなど、さまざまな要素がからみあって、他人からみればそうでもなさそうなのに、本人には負担が大きく感じることもあります。「割り切ること」=「悪いこと」ではないお父様はもちろん大事です。でも、自分の今と未来だって大事ですよ。実はこういう「絶対に両方をとるのが無理」という状況になることが、介護問題の根っこかなと思います。親の介護をしていると自分の暮らしがダメになってイライラする。でも願望を満たそうとする自分も許せない。なんだか親を見捨てたみたいで、ものすごく自分を責めてしまうんです。そういう、なんとも解決しにくい負の感情のスパイラルに入ってしまいます。でもね、ナミダさん。無理なものは無理です。それなら、できることをやればいいんじゃないかなと思います。そうやって割り切って考えることは、ちっとも悪いことじゃありません。むしろ、自分にできることがはっきりしますし、これからどう生きようというビジョンも明確になりませんか?おそらく、このままいくとナミダさんの心はパンクします。お父様は、年齢を重ねるごとにますます子供に戻っていくので、いちばん近いナミダさんに頼りっきりになります。今せっかく仕事先のお話があるのなら、それは大きなチャンスでしょうから、やってみるのがいいと思います。正直言って、年齢的にこの先そんなにいいお話が来るとも限らないからです。 ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。Photo by iStockそれなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。離れてしまえば、それが「普通」になる実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。 今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
もし本当なら、この家を出ていこうかと思うこともあります。実は、実家からは少し遠いのですが、埼玉県にある広告制作会社に就職できるかもしれないんです。それに再婚もしたいです。でも、どちらも現状では無理ですね。
父はお金にはまじめだったようで、ちゃんと貯金はあるみたいなんです。だから自分の介護費用くらいなんとかなりそうですが、私は家を出てもいいでしょうか。もう疲れました。助けてください。
ナミダさん、というペンネームがすでに悲しくて、ご相談を拝見して胸が痛みました。まず最初に言いますね。ナミダさんはもう十分やってきた。だからこれからは自分のことを第一に考えてほしい、それは決して悪いことじゃないよってことなんです。
楽になってください。自由になってください。ご自分の道を歩んでください。以下、詳しくお答えしていきますね。
多くの人が本当に悩んでいる介護問題。男性がひとりで介護をするのは、女性以上に大変だという話を聞きます。世間はまだ「女性が介護をする」ことを前提としていているので、男性が介護していると不思議な目で見られることがあるそうです。
また、女親よりも男親を介護するほうが大変という話もよく聞きます。ナミダさんのお父さんの世代は、「男は仕事、女は家庭」という価値観の人が多くて、ご自身はずっと外で働いてきたという、男性ならではのプライドがあります。
なかには、「自分は◯◯という会社で、◯◯な立場の人間だった」と主張したがり、地域の活動には参加したがらない、デイケアサービスなども受けたがらない人もいます。また、お墓をどうするかなどの終活についても、男親はなぜか話したがらないケースが多くて、お困りの親族が多いです。
そして、女性より男性のほうが子供っぽくて、気が小さいところがある気がします。男親は、自分の死に直面できない。死に向けて自分の暮らしを整理整頓することができないんです。死ぬのが怖いんですよね。
ある意味、男親って歳をとればとてもかわいらしい子供のような価値観に戻っているのかもしれません。ナミダさんのお父様にも、そういうところがあるのかなと思いました。
もちろん、そんなお父様の繊細な心はわかってあげたいですよね。だからこそナミダさんもがんばってこられた。だけど今は、ナミダさんの心の状態がとても心配です。
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ひとりで介護しながら、うつになるケースは少なくありません。要介護1とはいえ、介護に変わりありません。介護度が低いがために、かえって周囲からは楽観的な意見しかもらえないこともあり、それがまた悩みにつながる方もいらっしゃるようです。それに、どの程度の介護なら負担を感じるかは人それぞれです。仕事や生活環境、介護する側の今後の生活プランなど、さまざまな要素がからみあって、他人からみればそうでもなさそうなのに、本人には負担が大きく感じることもあります。「割り切ること」=「悪いこと」ではないお父様はもちろん大事です。でも、自分の今と未来だって大事ですよ。実はこういう「絶対に両方をとるのが無理」という状況になることが、介護問題の根っこかなと思います。親の介護をしていると自分の暮らしがダメになってイライラする。でも願望を満たそうとする自分も許せない。なんだか親を見捨てたみたいで、ものすごく自分を責めてしまうんです。そういう、なんとも解決しにくい負の感情のスパイラルに入ってしまいます。でもね、ナミダさん。無理なものは無理です。それなら、できることをやればいいんじゃないかなと思います。そうやって割り切って考えることは、ちっとも悪いことじゃありません。むしろ、自分にできることがはっきりしますし、これからどう生きようというビジョンも明確になりませんか?おそらく、このままいくとナミダさんの心はパンクします。お父様は、年齢を重ねるごとにますます子供に戻っていくので、いちばん近いナミダさんに頼りっきりになります。今せっかく仕事先のお話があるのなら、それは大きなチャンスでしょうから、やってみるのがいいと思います。正直言って、年齢的にこの先そんなにいいお話が来るとも限らないからです。 ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。Photo by iStockそれなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。離れてしまえば、それが「普通」になる実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。 今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
ひとりで介護しながら、うつになるケースは少なくありません。要介護1とはいえ、介護に変わりありません。介護度が低いがために、かえって周囲からは楽観的な意見しかもらえないこともあり、それがまた悩みにつながる方もいらっしゃるようです。
それに、どの程度の介護なら負担を感じるかは人それぞれです。仕事や生活環境、介護する側の今後の生活プランなど、さまざまな要素がからみあって、他人からみればそうでもなさそうなのに、本人には負担が大きく感じることもあります。
お父様はもちろん大事です。でも、自分の今と未来だって大事ですよ。実はこういう「絶対に両方をとるのが無理」という状況になることが、介護問題の根っこかなと思います。
親の介護をしていると自分の暮らしがダメになってイライラする。でも願望を満たそうとする自分も許せない。なんだか親を見捨てたみたいで、ものすごく自分を責めてしまうんです。そういう、なんとも解決しにくい負の感情のスパイラルに入ってしまいます。
でもね、ナミダさん。無理なものは無理です。それなら、できることをやればいいんじゃないかなと思います。そうやって割り切って考えることは、ちっとも悪いことじゃありません。むしろ、自分にできることがはっきりしますし、これからどう生きようというビジョンも明確になりませんか?
おそらく、このままいくとナミダさんの心はパンクします。お父様は、年齢を重ねるごとにますます子供に戻っていくので、いちばん近いナミダさんに頼りっきりになります。
今せっかく仕事先のお話があるのなら、それは大きなチャンスでしょうから、やってみるのがいいと思います。正直言って、年齢的にこの先そんなにいいお話が来るとも限らないからです。
ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。Photo by iStockそれなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。離れてしまえば、それが「普通」になる実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。 今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
ナミダさんは「いやでも、そんなことをしたら周囲からなんて言われるかわからないし」と、思うかもしれません。でも、親戚もご近所さんも、なにをしても文句を言ってくるんです。
ナミダさんと同年代の私の古い知人は、自分の人生後半の仕事の夢があったけれど、そのすべてを捨てて介護をがんばり両親を看取りました。
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それなのに、兄弟や親戚は文句ばかりでした。「お前はもっとちゃんと看てあげるべきだった」と言われたり、わずかな遺産を「こっちにもよこせ」と言われたり。仕事を辞めてまでの介護で金銭的に苦しいのに、それでも親族は文句ばかりだったそうです。
実はそういうお話は、とてもたくさん聞きます。聞いていて思うのは、結局のところ、どう生きたところで、文句を言う人は言うし、味方になってくれる人はなってくれるということです。
だから、ナミダさんの周りの意見は無視していいんです。幸い、お父様は貯蓄がある程度あるそうですから、それを介護資金にあててもらい、ナミダさんはご自身の暮らしを立て直してみてはいかがですか。
まずは、お父様と話してみてください。お父様が怒ってばかりで会話が成立しなかったら、手紙を書いたり、地域のケアマネージャーさんなどに相談をしながら、自分は家を出る計画をたてて良いと思います。
ケアマネージャーさんには、あなたの現状をしっかりと伝えることがポイントです。公的な介護サポートについては、「何を」「どこまで」「いくら」でやってもらえそうかをしっかり確認し、まずはあなたの介護の指針を決めてください。
そしておそらくですが、離れてしまえば、それがお互いにとって「普通の環境」に感じるようになると思うんです。離れている分だけ、ふたりの関係が良好になる可能性が高いです。その関係の中で、ナミダさんができることをしていけばいいのではないでしょうか。
たとえば今は、郵便局やさまざまな機関遠隔介護の見守りサポートがあります。毎日配達してくれるお弁当屋さんもあります。さまざまなサービス、連絡手段を利用しながら、穏やかな介護ができるようになると思いますよ。
今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。**さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。
今のナミダさんに必要なのは、自分の思うような人生を描いて取り戻すことです。そのうえで、できる範囲で介護をすることです。
どうか、願望を持ち、実現しようとする自分を責めないでくださいね。まずは、ナミダさんがしあわせになることです。そこから、新しいかたちの介護がはじまるのではないでしょうか。
【安藤さんの答え】まずは自分の心のケアを。介護は優先順をつけて“できる範囲”でと割り切る。自分の思いと暮らしを大事にして。
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さらに<美人インフルエンサーに「200万円」を貢いだ40代男性…諦めきれない気持ちに恋愛カウンセラーが導く「心からのアドバイス」>では、SNSの写真で一目惚れし、DMでやりとりを続けていた女性から連絡が突然途絶え、失恋に苦しむ男性のお悩みのついてアドバイスをしています。