名古屋大は、今春の入試で初めて導入した工学部の「女子枠」(学校推薦型選抜)入試の倍率が1・5倍(電気電子情報工学科)と1・7倍(エネルギー理工学科)だったと発表した。
大学入試「女子枠」は逆差別なのか 「機会の平等」を考える 名大工学部の女子比率は約10%と低く、産業界からの要望もあり旧帝大では初めて「女子枠」が設けられた。2学科で実施され、志願者は電気電子情報工学科(募集6人)が9人、エネルギー理工学科(同3人)が5人だった。前年の推薦選抜の女性志願者(電気電子3人、エネルギー1人)を上回った。

2学科では男女を問わず出願できる一般枠の倍率も電気電子5・5倍(前年2・5倍)、エネルギー3・3倍(同1・3倍)と大きく上昇した。女子枠の導入が志願者数全体の増加につながったとして、宮崎誠一工学部長は「非常に良い効果がもたらされている」と評価。今後、他学科への導入や枠の増加も検討するという。 「女子枠」を巡っては、旧帝大では2012年度に九州大が理学部数学科(後期入試)で実施しようとしたところ、批判が相次ぎ撤回された。旧帝大以外の主要理系大では、名古屋工業大が1994年度入試から女性対象の推薦入試を続けており、東京工業大は昨年11月、来春入学の入試以降に計143人の「女子枠」を設けると発表した。【川瀬慎一朗】
名大工学部の女子比率は約10%と低く、産業界からの要望もあり旧帝大では初めて「女子枠」が設けられた。2学科で実施され、志願者は電気電子情報工学科(募集6人)が9人、エネルギー理工学科(同3人)が5人だった。前年の推薦選抜の女性志願者(電気電子3人、エネルギー1人)を上回った。
2学科では男女を問わず出願できる一般枠の倍率も電気電子5・5倍(前年2・5倍)、エネルギー3・3倍(同1・3倍)と大きく上昇した。女子枠の導入が志願者数全体の増加につながったとして、宮崎誠一工学部長は「非常に良い効果がもたらされている」と評価。今後、他学科への導入や枠の増加も検討するという。
「女子枠」を巡っては、旧帝大では2012年度に九州大が理学部数学科(後期入試)で実施しようとしたところ、批判が相次ぎ撤回された。旧帝大以外の主要理系大では、名古屋工業大が1994年度入試から女性対象の推薦入試を続けており、東京工業大は昨年11月、来春入学の入試以降に計143人の「女子枠」を設けると発表した。【川瀬慎一朗】