東京・歌舞伎町の飲食店で、「俺たちがヤクザと知っているよな」などと言って、経営者の男性らから、みかじめ料を脅し取ろうとした疑いで、暴力団員の男3人が逮捕された。
指定暴力団・住吉会系組員の首藤翔平容疑者(32)ら3人は、去年7月1日夜、新宿区歌舞伎町1丁目の居酒屋で、経営者の男性ら2人から、みかじめ料として合わせて80万円を脅し取ろうとした疑いがもたれている。
みかじめ料とは、「用心棒代」「地代」などと称して、暴力団員らが、いわゆる縄張り内の飲食店・風俗店などに要求する金銭のこと。
この日、首藤容疑者らは、いきなり店に現れ、経営者の男性らに対して、「そこに座れ」と告げたという。そして、「なぜ新しい店長に、店を任せることを言わないのか」「俺がヤクザだと知っているよな。勝手なことをしない方がいい」などと難癖をつけたという。
さらに、首藤容疑者らは、被害者のこめかみに割りばしで突きつけるなどして、「店舗使用料の40万円を俺たちに払え」と脅したそうだ。
しかし、脅迫は、それでは終わらなかった。首藤容疑者らは、経営者の男性ら2人を連れて、別の居酒屋に移動。「店舗使用料が2つで80万円だ。金を払わなければ、きょうは帰れないぞ」などと迫ったという。
首藤容疑者らの執拗な脅迫は、午後9時過ぎから、日付が変わるまで、およそ3時間半も続いたという。この間、暴力団員の風の男たちが、店の周りをうろつき、被害者を付けまわし、威圧していたとのこと。
結局、経営者の男性らは、みかじめ料の要求に応じず。翌日、警視庁新宿署に被害を訴え出たという。
新宿署は、防犯カメラの映像解析などを行い、被害者の証言が裏付けられたとして、今月29日、首藤容疑者ら3人を恐喝未遂の疑いで逮捕。また、現場にいた他の1人についても、すでに逮捕状を取ったという。
新宿署の調べに対して首藤容疑者らは、黙秘しているとのこと。