全国に200カ所以上設置されるほどの人気を誇る、スライダーの部分が3つに分かれているバナナの形をした滑り台「バナナスライダー」。人気の一方で、分岐部分で体勢を崩し、児童が落下する事故が続出しています。
ある保護者に、実際に子供が転倒した時の映像を見せてもらいました。
勢いよく滑り出した男の子、しかしスライダーの分岐部分に足が引っかかってしまいます。保護者が駆け寄るも間に合わず、男の子はそのまま頭から落ちてしまいました。
別のケースでは、女の子が分岐部分で体勢を崩し、体が一回転。顔から地面に激突してしまいました。母親は、そのときの様子をこう話します。
女の子の母親:滑ろうとした時に「行き先を迷って、斜めに滑り落ちちゃった」って本人は言っていました。つかめるところがないので、踏ん張ってしまうと、どうしても足が引っかかるっていうのは多分あるのかなって。
女の子は当時5歳。母親は遊具の対象年齢が6歳以上ということ自体、知らなかったといいます。
遊具には事故を防ぐため、遊具メーカーが決めている「対象年齢」を周知するシールが貼られています。
しかし、破れていたり、わかりにくい場所に貼られているなど、保護者が気付かずに利用してしまうケースも。
バナナスライダーを設置している、東京・狛江市の公園を管理する市の担当者は、“危険性を指摘する声は把握している”とした上で、対象年齢シールや「滑るときにはあらかじめ滑る方向を決めてから滑りましょう」といった注意喚起を行っているといいます。(※狛江市の公園に関しては、事故などの報告は過去に1度もないそうです)
また、「バナナスライダー」だけでなく、公園の遊具にはそれぞれ対象年齢がありますが、厳密に遊具の利用を年齢で制限するのは難しいといいます。
遊具の販売メーカーの担当者は、「バナナスライダーは判断力やリスク回避を養う遊具で、業界団体が規定する安全基準を満たしています。より安全に遊んでいただくために、最近ではセーフティーマットを一緒に販売するなど、安全対策も強化しています」と話しています。
(めざまし8 1月31日放送)