27日正午過ぎの東京都心。街では、今もほとんどの人がマスク姿で歩いている。
街の人は「(屋外でもマスク?)まだやっぱり怖いので」、「外したい、外せるなら。でも周りの目が気になっちゃうから」などと話していた。
新型コロナウイルスの「5類」引き下げとともに、マスク着用が個人の判断に委ねられたら、どう対応するのか。さまざまな立場の人に聞いてみた。
タクシー運転手「(新型コロナ5類引き下げ、マスクどうする?)仕事中以外は外したいが、仕事中はやっぱりつけたい」
密室ともいえる車の中で働く、タクシードライバー。気にしていたのは、利用客との距離だった。
タクシー運転手「(客と)距離も近くなるし、いろいろな人が出入りするし。(自身の)身を守るため」
さらに、取材班が向かったのは、すし店。
お客さんの正面に立ち、生の食材を扱うだけに頭を悩ませていた。
おつな寿司 6代目・近藤克哉さん「(新型コロナ5類引き下げ、マスクどうする?)おすしは手で握るし、そのあと加熱するわけでもないので、こういう世間の状況では、マスクは絶対必要かな」
マスク着用の判断については、様子を見て考えたいとしている。
おつな寿司 6代目・近藤さん「世間の様子を見ながら、お客さんの反応を見ながら、少しずつ緩和していければ」
至近距離で客と接し、会話もする美容院。
美容師・相田優子さん「(新型コロナ5類引き下げ、マスクどうする?)目の前にいるお客さんはいいかもしれないけど、隣の客が嫌だなって言われたときとか、ちょっと気になる。まだしばらくつけてるんじゃないかな」
多くの家庭の子どもを預かる保育園ではどうだろうか。
キャンディパーク保育園・武藤大助園長「(新型コロナ5類引き下げ、マスクどうする?)1人でもマスクを取ることに反対している方がいると、なかなか取りづらい、今回は。日本中が本当にマスク取れて、今回はマスクしなくても何も言われないよねとなったときに、僕らはたぶん取れると思う」
新潟市にある岩室温泉の老舗旅館。
岩室温泉「高志の宿 高島屋」女将・高島基子さん「パブリック(公共)のスペースでは、お客さまに『マスクをお願いします』という形で、ルールとして呼びかけている」
現在は、宿泊客の中でも、マスク着用をめぐる意識が分かれている状況。
そのため、5類への移行後も、個人の判断に委ねるのではなく、政府にマスクルールを決めてほしいと訴える。
岩室温泉「高志の宿 高島屋」女将・高島さん「今の段階でも(マスクを)したくない人がたくさんいる中で、今はルールだから、(マスクを)してくださいとお願いできるが、今度はそれができなくなると、ある程度は(ルールを)決めていただいて、それに従っていく形になればいいなと」
新型コロナの感染拡大から、丸3年。
街では、「日本人だと、個人の判断に委ねると言われても、どうしても周りを見て、それに合わせてしまうので、ちゃんと言ってほしいです、はっきり」
日本のマスクルールがどう変わるのか、関心が高まっている。