愛媛県が宇和島市に伝わる伝統食品「麦みそ」の老舗店に「みそと名乗るな」と文書で指導していた問題で、県南予地方局が4日夕、一転して、指導を取り消し謝罪した。県南予地方局長らが、同店店主の井伊友博さん(41)に直接、文書を手渡し「ご迷惑をおかけした」などと述べた。県関係者が明らかにした。
【日本一の麦味噌屋 井伊商店に掲げられたサイン】 この問題を巡っては、井伊さんがツイッターで「当店の麦味噌(みそ)が『味噌』と名乗れなくなりそうです」と10月26日に悩みをつぶやいたことを機に各種メディアに報じられ、一挙に全国的な話題となった。関心が急速に高まったことなどから、県が急ぎ火消しに走ったとみられる。

県南予地方局は10月13日付の文書で、宇和島市の老舗みそ店「井伊商店」の商品「麦みそ」に、「みそ」などと表示しないように改善を指導。大豆を使わない麦みそを、みそや麦みそと名乗ることは、大豆を使った商品であるとの誤解を与えかねず、「景品表示法違反の優良誤認に当たる」としていた。 県関係者は指導取り消しの理由について、「景品表示法を厳しく解釈していたが、総合判断した結果、解釈を変更し、指導を取り消すことになった」と釈明。宇和島市では大豆を使わない麦みそが広く認知されていることを前提にすれば、「(消費者が大豆を使った商品であると誤解しても)実態より著しく優れた商品と誤認する可能性が低いことなどを考慮した」と説明した。 井伊さんは取材に「ホッとして落ち着いた」と語った。一方で、食品表示法が求めている品名表示については、「引き続き話し合いを進める」という。食品表示基準で、大豆を使わなければ「麦みそ」と表記できないとされているためだ。【鶴見泰寿】
この問題を巡っては、井伊さんがツイッターで「当店の麦味噌(みそ)が『味噌』と名乗れなくなりそうです」と10月26日に悩みをつぶやいたことを機に各種メディアに報じられ、一挙に全国的な話題となった。関心が急速に高まったことなどから、県が急ぎ火消しに走ったとみられる。
県南予地方局は10月13日付の文書で、宇和島市の老舗みそ店「井伊商店」の商品「麦みそ」に、「みそ」などと表示しないように改善を指導。大豆を使わない麦みそを、みそや麦みそと名乗ることは、大豆を使った商品であるとの誤解を与えかねず、「景品表示法違反の優良誤認に当たる」としていた。
県関係者は指導取り消しの理由について、「景品表示法を厳しく解釈していたが、総合判断した結果、解釈を変更し、指導を取り消すことになった」と釈明。宇和島市では大豆を使わない麦みそが広く認知されていることを前提にすれば、「(消費者が大豆を使った商品であると誤解しても)実態より著しく優れた商品と誤認する可能性が低いことなどを考慮した」と説明した。
井伊さんは取材に「ホッとして落ち着いた」と語った。一方で、食品表示法が求めている品名表示については、「引き続き話し合いを進める」という。食品表示基準で、大豆を使わなければ「麦みそ」と表記できないとされているためだ。【鶴見泰寿】