愛知県江南市にある世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の教会が、危険を感じて助けを求めてきた児童を保護し、警察に通報するボランティア活動「こども110番の家」のプレートを掲げていたことが判明した。看板には「こうなんけいさつしょ」とも書かれていたが、市や県警江南署は存在を把握していなかった。
旧統一教会に「こども110番の家」看板 首をひねる住民 毎日新聞から問い合わせを受けた市教育委員会の担当者が9月30日、教会を訪れて撤去した。地域住民からは「旧統一教会が地域の信頼を得ているかのようで、おかしいのでは」などと、疑問の声が出ていた。

市によると、「こども110番の家」は通常、登録を希望する人が地域の小学校に申請。学校が検討のうえで警察に連絡し、警察が委嘱する仕組みという。 問題の看板は、教会の正面玄関の内側に張られ、ガラス越しに外部からも見えるようになっていた。「こども110番の家」や「こうなんけいさつしょ」の文字と共に、近隣小学校の学区名が書かれていた。 市や学校、警察は取材に「知らなかった」と口をそろえた。一方、近隣住民は、「(同じ場所に以前あった)会社もプレートを掲げていた」と証言。そこで、グーグルストリートビューで過去の画像を確認すると、2012年当時は印刷会社で、玄関には同様のプレートが張られていた。 市教委も画像から、以前の会社に渡したプレートがそのまま使われている可能性が高いと判断。また、「こども110番の家」の看板は主に通学路の周辺などに設置されるが、教会前の道が通学路になっていないことから撤去を求めた。 教会側は取材に「ずっとここにあった。開設当時を知る人はいない。責任者も来たのは数年前で、経緯は分からない」と話した。 【川瀬慎一朗】
毎日新聞から問い合わせを受けた市教育委員会の担当者が9月30日、教会を訪れて撤去した。地域住民からは「旧統一教会が地域の信頼を得ているかのようで、おかしいのでは」などと、疑問の声が出ていた。
市によると、「こども110番の家」は通常、登録を希望する人が地域の小学校に申請。学校が検討のうえで警察に連絡し、警察が委嘱する仕組みという。
問題の看板は、教会の正面玄関の内側に張られ、ガラス越しに外部からも見えるようになっていた。「こども110番の家」や「こうなんけいさつしょ」の文字と共に、近隣小学校の学区名が書かれていた。
市や学校、警察は取材に「知らなかった」と口をそろえた。一方、近隣住民は、「(同じ場所に以前あった)会社もプレートを掲げていた」と証言。そこで、グーグルストリートビューで過去の画像を確認すると、2012年当時は印刷会社で、玄関には同様のプレートが張られていた。
市教委も画像から、以前の会社に渡したプレートがそのまま使われている可能性が高いと判断。また、「こども110番の家」の看板は主に通学路の周辺などに設置されるが、教会前の道が通学路になっていないことから撤去を求めた。
教会側は取材に「ずっとここにあった。開設当時を知る人はいない。責任者も来たのは数年前で、経緯は分からない」と話した。 【川瀬慎一朗】