面識ない男性を…ガールズバー店員「朝まで暴行殺害」戦慄の犯行

「翌朝まで暴行していました」
被告はおおむね起訴内容を認め、こう証言した。11月7日に東京地裁で開かれた、面識のない男性を長時間にわたり殴打し殺害した男の初公判。起訴されたのは東京・港区の元ガールズバーの店員・村田圭司被告(32)だ。村田被告は、北区に住む派遣社員・田中寿和さん(当時50)に因縁をつけ命を奪ったとされる。
事件が起きたのは今年5月だ。『FRIDAYデジタル』の記事(5月30日配信、内容は一部修正しています)をもとに、凄惨な犯行を振り返りたい――。
事件発覚の決め手となったのは、事件の様子を記録した防犯カメラの映像だった。5月26日、警視庁捜査1課は傷害致死の疑いで村田被告を再逮捕する。村田被告は5月18日朝7時半過ぎに東京のJR新橋駅近くのコンビニ店内で、「なに見てんだよ!」と面識のない田中さんに因縁をつける。田中さんが見返すような仕草をすると、何度も殴打。翌19日に暴行容疑で逮捕されていた。
「田中さんは頭部に強い衝撃を受け、目の周囲や鼻の骨を骨折していました。搬送先の病院で、亡くなっているのが確認されます。死因は、急性硬膜下血腫にともなう脳ヘルニアでした」(全国紙社会部記者)
村田被告の田中さんへの暴行は、コンビニ店内にとどまらない。防犯カメラの映像には、村田被告が100mほど離れた自身の勤務するガールズバーへ、田中さんをムリやり連れていく様子が映っている。凄惨な犯行は、ガールズバーでも続いた。
「村田被告は、警察に対しこう供述していました。『男性とトラブルになった。自分が働く店にも連れて行ったが、酒に酔っていたのでトラブルの原因などはわからない』と。ガールズバーでも、田中さんに激しい暴行が加えられていたのは明らかです。照明具が壊れ、店内に血痕があっただけではありません。田中さんの歯や、血のベッタリとついた酒ビンも見つかったんです。
しかも村田被告は田中さんを暴行後、店内でぐっすり寝ていたとか。起きた時に、田中さんは意識不明の状態だったそうです。村田被告は、こうも供述していました。『目が覚めたら男性がぐったりしていた。(119番通報するより)自分で運んだほうが早いと思い病院に行った』と」(同前)
村田被告は、自身が運転する車で田中さんを渋谷区の広尾病院へ搬送。コンビニでトラブルとなってから、すでに10時間以上が過ぎていた。田中さんを預けると、村田被告は病院を後にする。
「防犯カメラの映像などから、村田被告はスグに捜査線上へ浮上しました。飲食店で働く仲間たちと朝まで飲み明かし、酔った勢いで田中さんに言いがかりをつけ殺害したんですよ。
田中さんは穏やかな性格で、派遣先の職場でもトラブルを招くようなことはなかったとか。事件当日は、新型コロナウイルスのワクチン職域接種会場で補助業務にあたる予定だったそうです。朝8時に新橋駅で集合する前に、コンビニへ立ち寄ったのでしょう」(同前)
泥酔して、見知らぬ男性に長時間にわたり暴行を加え殺害した村田被告。公判を経て、重い刑に服すことになるだろう。