愛知県愛西市の集団接種会場で新型コロナワクチンの接種を受けた後に死亡した飯岡綾乃さん(42)の夫英治さん(45)は17日、県医師会の検証結果について「アナフィラキシーかもしれないと言っているが、そうだという判断ではない。すべてがあいまいだ。きちんと調査してはっきりさせてほしい」と語った。愛西市や県医師会の対応には不信感を隠さず、市に損害賠償を求めて提訴することを考えているという。
【写真】亡くなった飯岡綾乃さん 手帳にはワクチンに対する思いも 英治さんは記者会見で、県医師会の検証について「責任の所在があやふや。納得できるような調査ではなかった。妻がなぜ亡くなったかを知りたいのに、何一つ解明されていない」と悔しさをにじませた。 県医師会が「アドレナリンを投与しても救命できなかった可能性が高い」としたことに対し、「だいたい(注射を)打ってもいないのに何を言っているんだ」と語気を強めた。 綾乃さんは体調に異変が生じた際、看護師に「接種前から体調が悪かった」と説明していたと、市の担当者から後日聞かされた。英治さんは「彼女は元看護師。体調が悪ければ予防接種をしちゃいけないと周りに言っていたほどで、つじつまの合わないことをするわけがない」と反論する。 結婚して17年。保護猫などの動物に囲まれながら、夫婦で支え合って暮らしてきた。英治さんは「何をしても彼女を思い出し、涙が出てくる」と、綾乃さんが亡くなったことがいまだに信じられないという。これまで市から納得のいく説明や謝罪はないとし、「市の対応には怒りしかない。弁護士とも相談し、民事訴訟を視野にやっていきたい」と話した。【加藤沙波】
英治さんは記者会見で、県医師会の検証について「責任の所在があやふや。納得できるような調査ではなかった。妻がなぜ亡くなったかを知りたいのに、何一つ解明されていない」と悔しさをにじませた。
県医師会が「アドレナリンを投与しても救命できなかった可能性が高い」としたことに対し、「だいたい(注射を)打ってもいないのに何を言っているんだ」と語気を強めた。
綾乃さんは体調に異変が生じた際、看護師に「接種前から体調が悪かった」と説明していたと、市の担当者から後日聞かされた。英治さんは「彼女は元看護師。体調が悪ければ予防接種をしちゃいけないと周りに言っていたほどで、つじつまの合わないことをするわけがない」と反論する。
結婚して17年。保護猫などの動物に囲まれながら、夫婦で支え合って暮らしてきた。英治さんは「何をしても彼女を思い出し、涙が出てくる」と、綾乃さんが亡くなったことがいまだに信じられないという。これまで市から納得のいく説明や謝罪はないとし、「市の対応には怒りしかない。弁護士とも相談し、民事訴訟を視野にやっていきたい」と話した。【加藤沙波】