網戸を上下に動かすひもに首が引っかかり、6歳だった女児が死亡したのは製品の欠陥が原因だとして、兵庫県内に住む両親らがアルミ建材大手「YKK AP」(東京)とリフォーム業者に計約8000万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は17日、請求を棄却した。池上尚子裁判長は「事故を防ぐための安全対策が取られており、製品に欠陥はない」と判断した。
網戸ひもで6歳死亡 両親が提訴「欠陥で首に絡まり」 判決によると、女児は2019年11月、網戸のひもが首に引っかかった状態で家族に発見され、死亡が確認された。網戸は自宅のリフォームで設置され、輪状のひもを引くと、窓枠の上部から引き出せる構造だった。

池上裁判長はこの製品について、ひもを子供の手が届かない高さで束ねられるクリップが付属し、クリップには事故への注意を促す表示も記された状態で出荷されたと指摘。「製品の危険性や適切な使用方法について指示・警告がなされていた」と述べ、「YKK AP」の賠償責任を認めなかった。リフォーム業者についても、両親にクリップの使用方法などを説明していたと認定した。 両親側は「子供の首に引っかかると窒息死する危険がある時点で製品に欠陥がある」と主張。クリップもひもに装着された状態で出荷されていないとして、「使用の必要性を認識できなかった」などと訴えていた。【安元久美子】
判決によると、女児は2019年11月、網戸のひもが首に引っかかった状態で家族に発見され、死亡が確認された。網戸は自宅のリフォームで設置され、輪状のひもを引くと、窓枠の上部から引き出せる構造だった。
池上裁判長はこの製品について、ひもを子供の手が届かない高さで束ねられるクリップが付属し、クリップには事故への注意を促す表示も記された状態で出荷されたと指摘。「製品の危険性や適切な使用方法について指示・警告がなされていた」と述べ、「YKK AP」の賠償責任を認めなかった。リフォーム業者についても、両親にクリップの使用方法などを説明していたと認定した。
両親側は「子供の首に引っかかると窒息死する危険がある時点で製品に欠陥がある」と主張。クリップもひもに装着された状態で出荷されていないとして、「使用の必要性を認識できなかった」などと訴えていた。【安元久美子】