【住まい選び 騙されない知恵】#3
不動産高騰で若年層に人気だが…「築古リノベマンション」には落とし穴が マンションのモデルルームを見て、「この広さがあれば4人家族のわが家でも大丈夫だろう」と選んだのに、実際に住んでみると狭くて仕方がない──そんな経験を持つマンション購入者が少なくない。なぜか? マンションのモデルルームは、実際に自分たちが住む部屋そのものではない。通常は、マンションが建設される最寄り駅の近くに場所を借りて、モデルルームとして建設される。多くの場合、建設されるマンションのなかでも、最も広いタイプの例がモデルルームになる。自分たちが購入を考えている専有面積や間取りタイプより広いタイプが多いのだ。

だから、どうしてもモデルルームと現実のギャップが生じ、「こんなはずでは」ということになりかねない。 もうひとつ、モデルルームには独特のだましのテクニックがある。専有面積や天井高などはごまかしようがないが、同じ専有面積や天井高でも、より広く見せ、開放的なイメージを抱かせるような見せ方があるのだ。 そのひとつが、展示するテーブルや椅子などの家具のサイズを小さくし、できるだけ高さの低い家具を選ぶという方法。同じ8畳大のリビングでも、家具のサイズによって広く感じることになる。 しかし、入居してから手持ちの家具を入れると、たいへん狭く、窮屈この上ない。そんなテクニックにごまかされないためには、手持ちの家具のサイズを採寸して控えを持参、メジャーで展示されている家具のサイズを測って、より現実的なサイズ感を把握できるようにしておくのがいいだろう。 いまひとつが、展示されている設備などがオプションでないかどうかという点。上質に見せるために、標準仕様とは異なる設備を展示していることが多いので、どこまでが標準で、どれがオプションなのかを確認し、オプションにすればどれくらいの追加費用が発生するのかを聞いておくようにしたい。 ただし、建具や壁紙などを何種類かのカラーから選べるカラーチョイスについては、費用がかからないのがふつう。何に追加費用がかかるのか、何にはかからないのかをシッカリと確認しておきたい。(つづく)(住宅ジャーナリスト・山下和之)
マンションのモデルルームを見て、「この広さがあれば4人家族のわが家でも大丈夫だろう」と選んだのに、実際に住んでみると狭くて仕方がない──そんな経験を持つマンション購入者が少なくない。なぜか?
マンションのモデルルームは、実際に自分たちが住む部屋そのものではない。通常は、マンションが建設される最寄り駅の近くに場所を借りて、モデルルームとして建設される。多くの場合、建設されるマンションのなかでも、最も広いタイプの例がモデルルームになる。自分たちが購入を考えている専有面積や間取りタイプより広いタイプが多いのだ。
だから、どうしてもモデルルームと現実のギャップが生じ、「こんなはずでは」ということになりかねない。
もうひとつ、モデルルームには独特のだましのテクニックがある。専有面積や天井高などはごまかしようがないが、同じ専有面積や天井高でも、より広く見せ、開放的なイメージを抱かせるような見せ方があるのだ。
そのひとつが、展示するテーブルや椅子などの家具のサイズを小さくし、できるだけ高さの低い家具を選ぶという方法。同じ8畳大のリビングでも、家具のサイズによって広く感じることになる。
しかし、入居してから手持ちの家具を入れると、たいへん狭く、窮屈この上ない。そんなテクニックにごまかされないためには、手持ちの家具のサイズを採寸して控えを持参、メジャーで展示されている家具のサイズを測って、より現実的なサイズ感を把握できるようにしておくのがいいだろう。
いまひとつが、展示されている設備などがオプションでないかどうかという点。上質に見せるために、標準仕様とは異なる設備を展示していることが多いので、どこまでが標準で、どれがオプションなのかを確認し、オプションにすればどれくらいの追加費用が発生するのかを聞いておくようにしたい。
ただし、建具や壁紙などを何種類かのカラーから選べるカラーチョイスについては、費用がかからないのがふつう。何に追加費用がかかるのか、何にはかからないのかをシッカリと確認しておきたい。(つづく)
(住宅ジャーナリスト・山下和之)