熊本県立熊本工業高校(熊本市)の1年生(16)が10月に自殺した問題で、同校は14日、生徒が所属した部活動内で上級生の行きすぎた指導が41件あったとするアンケート調査の結果を明らかにした。
「死ね」といった暴言や長時間の正座をさせるといった行為が含まれるという。
生徒の自殺を巡っては、同校の保護者から、部内で「シメ」と呼ばれる先輩からの厳しい指導があったのではとの指摘が出ていた。学校が11月中旬~12月上旬、部員全員を対象に今年4月以降の状況を尋ねた。
調査では「死ね」「殺すぞ」といった暴言が9件、3時間立たせたり、1時間正座させたりする行為が8件、「下手だ」などの「理不尽・決めつけ」が24件確認された。学校側はいずれも「明らかに改善が必要な指導」と判断した。自殺した生徒に関する回答はなかったという。
柿下耕一校長は「学校としてこれまで十分に把握できず申し訳ない。驚きの件数だ」と述べた。県教育委員会によると、生徒は生前、部内の人間関係に悩んでいると教員らに相談していた。いじめの有無を含め、第三者委員会が調査している。