「アメ横」飲食店7割が外国人経営…中国系多く 老舗の鮮魚店は激減

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年末には数十万人もの人々が集まるアメ横商店街が大変貌を遂げています。昔ながらの鮮魚店などは数えるほどで、最近は多国籍化した飲食店が急増しています。一体、何が起きているのでしょうか。
東京のJR上野駅からJR御徒町駅までの高架沿いに、およそ500メートル続く「アメ横商店街」。400ほどの店が軒を連ね、連日多くの人でにぎわう人気スポットですが、ここ数年である変化が起きています。
それが店舗の多国籍化。様々な国の飲食店が立ち並ぶエリアとなっているのです。中でも多いのが中国系の店です。
豚足や鳥の丸焼きなど、本格的な中華料理を売っている店「串串香屋」では、台湾からの観光客がひと休み中です。
アメ横商店街の副会長を務め、33年間、革製品を販売している千葉速人さん(69)によりますと、飲食店はここ数年で急増したといいます。
およそ50の飲食店の中で、外国人が経営する店は35店舗と7割にも及びます。
増加する飲食店とは対照的に、減っているのが鮮魚店や乾物店。正月用の食材をを求め、多くの人でごった返すアメ横の光景は、年末の風物詩と言えるものでしたが…。
10年前、30店舗ほどあった鮮魚店は、今では5店舗にまで激減。その背景にあるのが「後継者不足」と「新型コロナの影響」です。
こうして、物件が空くとすぐさま外国人が借りるようになり、現在の多国籍な飲食店街に変わっていったといいます。
アメ横では店舗だけでなく、客層も変化。5年ほど前から外国人観光客が増え始め、今では、およそ7割にも及ぶといいます。
生魚に馴染みのない外国人観光客が増えたことで、経営を続けている鮮魚店の売り上げも減少傾向に。そのため対応策を検討中だといいます。
戦後の闇市をルーツに、昭和、平成、令和と、時代とともに、その姿を変えてきたアメ横。千葉さんは変化を受け入れつつも、アメ横らしさを残す昔ながらの物販店にも目を向けてほしいと話します。
(「グッド!モーニング」2024年6月15日放送分より)

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