入学式の途中に緊急地震速報…とっさにしゃがみ、椅子で頭を守る児童「震源近くは速報間に合わない」

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8日午前、宮崎県で最大震度5弱の強い地震があり、鹿児島県内でも、大隅地方で震度4を観測しました。
8日午前10時すぎ、入学式が開かれていた錦江町の池田小学校です。今年の新入生は1人。9人の上級生らが歓迎する中…。
体育館が揺れ、緊急地震速報が鳴る中、子どもたちはその場にしゃがんだり、椅子で頭を守ったりしていました。錦江町で観測された最大震度は4でした。
(6年生・小出水心音さん)「入学式に1年生が入ったのに、地震があってかわいそうだなと思いました」
気象庁によりますと、震源地は大隅半島東方沖で、マグニチュードは5.1と推定されます。宮崎県日南市で震度5弱を観測したほか、鹿児島県内では震度4を大崎町と錦江町で観測しました。
今回の地震はどのようなメカニズムだったのか?地震地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は、「南海トラフ地震との関連はない」とみています。
(鹿児島大学 井村隆介准教授)「(宮崎側に)沈み込んだフィリピン海プレートの中で地震が起こった。基本的にはプレート境界の津波を伴う地震とは、まったく異なるメカニズムと思ってもらえたら。南海トラフの巨大地震のような、みなさんが知っている地震とは根本的に違う地震」
一方で今回の地震は、強い揺れがくることを事前に知らせる緊急地震速報が発表されました。県内での発表は、去年5月、十島村の中之島で震度5弱を観測した地震以来です。
しかし、緊急地震速報が間に合わないケースもあり、実際に今回も錦江町では、速報が発表された時にはすでに揺れ始めていました。
(井村准教授)「地震の波が伝わる前に伝えるシステム。地震が起こった近く、震源の近くでは、緊急地震速報は間にあわない」
井村准教授は、今後、同じ規模の地震が再び起こる可能性もあるとして、注意が必要と話します。
(井村准教授)「しばらくは同じ規模の揺れを感じるというのがあるかもしれない。落ちてくるものからパッと身を守れるスイッチが入るということが一番大事」

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