なぜ?雑居ビルの1階に喫煙所が増加中

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最近、雑居ビルの1階に、誰でも無料で利用できる喫煙所が設置されるケースが増えているそうです。そして、そこに必ずといっていいほどあるのが、缶コーヒーなどの自動販売機。果たして無料で喫煙所を作るメリットは、どこにあるのでしょうか。CBCラジオで3月28日に放送された『北野誠のズバリ』では、情報サイト『プレジデントオンライン』(プレジデント社)の記事を参考に、パーソナリティの北野誠と山内彩加アナウンサーがトークを繰り広げました。
最近は駅からも喫煙所がなくなり、新幹線など鉄道内の喫煙ルームが廃止されるなど、喫煙できる場所はほとんどなくなっています。そのような状況であえて喫煙所を作り、そこに自販機を置くと、なんと10倍もの売り上げをたたき出すところも現れたそうです。それでも自販機の売り上げだけでは喫煙所の賃料はまかなえません。なぜ運営が成り立つのでしようか?実は東京都の方針に答えがありました。喫煙スペースを完全になくしてしまうと、路上で吸う人が増えてしまい、歩きタバコの危険が高まったり、外とはいえ吸わない人との区分けができなくなってしまいます。そこで区は民間業者に助成金を渡し、喫煙所を運営しています。区が直接喫煙スペースを作らずに委託しているのは、「なんでこんなものを作っているのか?」というクレームが来るからという事情もあるようです。
ただ、どこでも喫煙所が作れるわけではないようです。「喫煙所は必要だと思っていても、自分の近所にできるのは嫌」という人は少なくないようで、北野は「火葬場と同じ」と語りました。現在、東京都内で約50か所の喫煙所を運営する企業、スキマデパートによれば、月間でなんと延べ100万人が利用しているとのこと。スキマデパートは、もともと活用が難しい更地に自販機などを置く事業を展開していました。ある時、50mほど先にあるタバコ屋の店先でモクモクと煙が上がり、人が大勢集まってタバコを吸っているのを見て、「これだけ人がいるなら自販機の売り上げが上がるのではないか」と思ったのがきっかけだそうです。
千代田区には「公衆喫煙所助成制度」というものがあり、無料で喫煙所を運営することなどを条件として、内装改修工事などの経費に上限700万円、賃料や光熱費などの維持管理経費に年額上限264万円などが助成されるとのこと。近所に煙が大量に流れないように巨大な空気清浄機を置いたり、灰皿交換などの清掃を行っています。北野「タバコを吸う人、特に紙巻きタバコの人は肩身が狭い。だから喫煙所を作ってくれた人に感謝する。そこで自販機があると商品を買ってあげるんじゃないか」単に「タバコと缶コーヒーが合う」という理由だけではなさそうです。一方喫煙しない人から「そんな施設は税金をかけてまでいらない」という意見もありますが、たばこを吸いたい権利ももちろんあります。ちなみに北野によると、万博開催を控えた大阪では、あまり喫煙所がないためか、路上喫煙者が増えているようです。最後に北野は「タバコを吸う人を追い出すのではなく、分煙を進めるべき」とまとめました。(岡本)
北野誠のズバリ2024年03月28日13時15分~抜粋(Radikoタイムフリー)

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