4歳女児が2度ひかれ死亡 78歳男に禁固1年8か月を求刑「1年前から免許返納考えていた」

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北海道・釧路地裁で27日、過失運転致死傷の罪に問われている熊谷勉被告(78)の裁判が開かれました。熊谷被告は2023年10月、釧路市の病院の駐車場で玄関から出て来た親子をはねて転倒させるなど女の子をあわせて2度ひいて死亡させたとされています。検察によりますと、玄関前で妻と運転を代わった熊谷被告は、駐車場がある右側に気をとられ左側の玄関から出てきた親子の発見が遅れた上、アクセルとブレーキを踏み間違えてはねました。

さらに、その勢いで前方の車に衝突したことに気が動転し車をバックさせてもう一度女の子をひいたということです。
裁判で熊谷被告は起訴内容を認めた上で、事故前の普段の運転でもバックさせる際、壁に車をぶつけるなど運転に不安を抱えていて事故の1年程前から免許の返納を考えていたと語りました。裁判では一瞬で女の子を奪われた遺族の言葉が読み上げられ、「事故直後に熊谷被告から、かけられた言葉は「大丈夫?」だけで憤りを感じた。いまも眠れない日が続いている」などとして可能な限り厳重な処罰を訴えました。
検察側は運転に不安を感じ、免許の返納を考えていたのに車があると便利という身勝手な理由で重大な事故を起こしたとして、禁固1年8か月を求刑しました。弁護側は事故後に車を処分して運転をしないことを誓い、反省しているなどとして執行猶予を求めました。最後に熊谷被告は「取り返しのつかない事故を起こし若い命を絶ってしまい申し訳ありません。許して欲しいと思っています」と語りました。判決は4月10日に言い渡されます。

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