運転中てんかん発作、運転禁じられていた男が事故前に車買い替え…「車が好きでやめられなかった」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

福岡県宇美町で昨年11月、運転中にてんかん発作を起こして高校生ら9人をはねたとして福岡県警が派遣社員の男を逮捕した事件で、医師に運転を禁じられていた男が、事故の約1か月前に車を買い替えて納車を受けていたことが捜査関係者らへの取材でわかった。
男は買い替え前の車でも事故を起こして廃車にしていた。「車が好きで運転をやめられなかった」と供述しており、県警は指示を守らず運転を続けていたとみている。
県警は4日、この男(66)(福岡県須恵町)を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで逮捕した。
捜査関係者によると、男は2022年3月に医師にてんかんと診断され、運転を禁じられた。だが、その後、紺色のオープンカー型の軽乗用車で事故を起こし、昨年9月下旬、県警に事故の届け出をしないまま廃車にしていた。
県内の中古車販売会社は取材に対し、男が同月末、同じ車種・型式の白色の車を購入し、同社が10月中旬に納車したことを明らかにした。同社社長は「生産されていないモデルだったので車好きだと思った。持病の話はしていなかった」と話した。
男が働いていたガソリンスタンドによると、7、8年前から勤務し、車で通勤していた。昨年11月の事故当日は午前1時頃から8時頃まで働き、帰宅中だった。
男には免許更新時に持病を申告しなかった道交法違反(質問票の虚偽記載)の疑いもあり、県警は車の運転を続けられるようにした可能性があるとみて裏付け捜査を進めている。
男は昨年11月21日朝、宇美町宇美5の県道で運転中にてんかん発作を起こして意識を失い、登校中の高校2、3年生の男女8人(当時16~18歳)と会社員男性(同28歳)をはね、重軽傷を負わせた疑い。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。