倉持医師「早めに受診を」感染拡大の新型コロナ“第10波”か 新たな変異株「JN.1」が猛威・・・全国の患者数が9週連続で増加【Nスタ解説】

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新型コロナの患者数が、全国で9週連続で増えていることが分かりました。「第10波」と指摘する医師もいます。新たな変異株の検出割合が増えていて、感染拡大に注意が必要です。解説です。
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日比麻音子キャスター:新型コロナウイルスがまたもや猛威を振るっています。全国の患者数ですが、第8波だったのは2022年12月ごろでした。その後5類に移行しました。2023年9月には第9波でしたが、2024年1月に入り9週連続で患者数が増え続けています。(1月15日~21日で12.23人)
インターパーク倉持呼吸器内科倉持仁院長:受診自体をしない方が増えているというのもあると思いますから、その辺はちょっと注意する点ですね。特に2024年は色々な感染症が流行っていますから、後遺症を含めて、きちんと診断して治療するという視点は患者さん側にも必要だと思いますね。
ホラン千秋キャスター:受診控えをされている方々はどういった理由で「行くのちょっと控えようかな」と思うのですかね?
倉持院長:多分、「咳止めだったら薬局で買えばいいよね」とか、「解熱剤だったら解熱剤飲めばいいよね」という考え方が浸透しすぎてしまったのかと思います。一方で、インフルエンザ、あるいは溶連菌やコロナも流行ってきていますが、各々の病気を治す薬があります。でもそれがなかなか使われにくい状況になっているという面があるのかなと思います。結果として、それでひどくなってしまって、場合によっては命を落としてしまうという人も実際にいらっしゃるので、やはり簡易保険制度のもと、ちゃんとした検査と治療が受けられる体制は維持した方がいいのかなと思いますね。
日比キャスター:一部の薬が不足しているとも言われていますが、コロナの治療薬に関して、現状はどうなっているのでしょうか?
倉持院長:コロナの治療薬に関しては「特にこれが足りなくなっている」ということはありません。現在、治療で使える薬は4種類ありますが、全て流通しています。一方で、「重症の人でなければ使わなくていいよ」というような雰囲気になってしまっている面もありますので、必要な人には、適切に早い段階で抗コロナ薬の投薬がされる状況が早くできるといいと思います。
日比キャスター:今、新たな変異株として「JN.1」が出てきました。オミクロン株の一種で「BA.2」系統が変異したものです。WHOが2023年12月に“注目すべき変異株”に指定していました。実際に「JN.1」の検出割合を見ると、2023年12月25日~31日は24.9%でした。1月29日~2月4日は推定で43%に上るのではないかとみられています。置き換わりが早い分、感染力も強いとみられています。
2回目の感染という方も増えてきています。「2回目のコロナ陽性。1回目よりつらい…」という声がある一方で、「熱は前回よりはマシ」という声や、「1回目に比べて全然元気だし食欲もある」という声もあります。「2回目の方が楽」、「軽症」ということはあるのでしょうか?
倉持院長:一般的にそういったことはないと思われます。ただ、喘息などがある方がコロナにかかって、その後、喘息の治療を始めてからは、コロナにかかっても軽く済んだ、という傾向はあります。コロナの株というのは変異を続けていて、そして、重症・軽症に関わらず、一定の割合で後遺症が出てしまう方がいるということがわかってきたので、やはり早い段階できちんと治療できるように、きちんと診断ができる体制を作っていくっていうことは大事なことだと思います。
日比キャスター:第10波とみられていましたが、コロナのピークはいつ頃になるとみていますか?
倉持院長:我々は目の前の患者さんの治療をするという立場なのでなかなかピークの判断をするのは難しいです。例えば、2023年10月からずっとインフルエンザも増えていますし、最近は寒くなって他の感染症も増えていて、なかなか入院しにくい状況にもなってきています。1か月ぐらいは続くのかなということで、しっかりと体制を整えているような状況です。

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