静岡のヘリ墜落、「マストバンピング」が原因と結論…110ノットで飛行中に乱気流

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静岡県島田市で2020年12月、民間ヘリコプターが墜落し、パイロットの男性1人が死亡した事故で、運輸安全委員会は30日、最終の調査報告書を公表した。
高速飛行中に乱気流に遭い、操縦不能を引き起こす「マストバンピング」と呼ばれる現象が発生したことが原因と結論づけた。
ヘリは同月30日午後3時35分頃、同市内の山林に墜落し、パイロットの出村孝太郎さん(当時46歳)が死亡した。他に乗客乗員はいなかった。
マストバンピングは、メインローター(主回転翼)とシャフト(軸)をつなぐ「スピンドル」という部品が軸に強くぶつかり、操縦ができなくなる現象。
報告書は、墜落の直前、最大速度の110ノットで飛行中に乱気流に遭ったことをきっかけにマストバンピングを起こしたと認定し、乱気流に遭遇する前に60~70ノットに減速する必要があったと指摘。目的地への到着が日没間際となる可能性があったため、「減速させる判断をちゅうちょした可能性が考えられる」とした。

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