「最後の1箱」薬不足で薬局悲鳴 原因は? “季節外れ”インフル流行で非常事態

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今、街の薬局は「空前の薬不足」。せき止めなどの薬が足りていません。その原因はどこにあるのか取材しました。
■“季節外れ”インフル流行で非常事態
70代の男性は薬局を訪れましたが…。
薬剤師 山田三夫さん:「処方箋(せん)ですね。申し訳ございません。今こちらの商品が品切れできょう中に入らないんです」
せきや熱がひどい小学生の孫。薬をもらいたくても在庫がありません。他の薬局に在庫を問い合わせることに…。
薬剤師 山田三夫さん:「あった。これから患者さんに行ってもらいますね」
男性は何とか薬をもらうことができそうです。こうした薬の品薄はかぜの治療薬全般に広がっています。
薬剤師 山田三夫さん:「たん切りです。1人に出すのは大体100錠は当たり前で…」
たんを抑える薬があと4錠。大人1日分にもなりません。
薬剤師 山田三夫さん:「インフルエンザですね。このために解熱剤、たん切り、せき止め、これが非常に少ない。問屋に聞いても出荷調整で、ちょっと待って下さい。40年ぐらい薬局をやっているが今までそういうことはなかった」
22日までの1週間に報告された全国のインフルエンザ患者の数は8万1160人。これは前の週の約1.5倍で、9週連続で増加しました。
■患者が倍増 薬不足で“募る不安”
医師は空前の忙しさに追われていました。発熱やせきなどを訴える患者の数は例年の2倍だといいます。
母親:「せきの薬ももうなくなってしまう。まだ(せきが)出ている」
処方する薬は薬剤師と在庫の情報を共有し、こんな工夫をしています。
しあわせ子供クリニック 二瓶浩一院長:「粉はないけどシロップだったらある。錠剤を飲んでいた人が粉だと何とかなるとかそういう剤形で工夫している」
ただ、小さい子を持つ親からは普段と同じ薬の処方を望む声が上がります。

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