「うるさい」「不安になる」 苦情相次ぐ救急車、新サイレン音導入

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山口県下関市消防局に市民からの寄付金を充てた「高規格救急自動車」1台が配備され、市消防局で11日、式典が開かれた。今回の寄贈で、最新のサイレン音を採用しているのは3台目、最新の警光灯の搭載は2台目となった。
【写真】愛知の研修医、救急車で駅に送らせ下車 3台目の新型救急車の最大の特徴は、夜間や住宅地を走行する際に低音のサイレンに切り替えられる点だ。 市街を走行する救急車のサイレン。その音量幅は「自動車の前方20メートルの位置において、90デシベル以上120デシベル以下」と道路交通法で定められている。夜間でも自転車に乗った人や歩行者への注意喚起で鳴らしており、サイレンを消したり、音量を下げたりすることはない。そんな中、「サイレン音がうるさい」「耳障りで不安になる」などサイレン音への苦情が全国で寄せられ、現在、各地で導入が進められているのが、従来の“ピーポーピーポー”という高音とは違う和音をベースとした低音モードだ。市消防局にも同様の苦情が多いことから、サイレンの音響を取り扱う自動車メーカーに相談。法律で定められている範囲内で音調に工夫を重ねたサイレン音の運用を始めた。

サイレン音を開発した「トヨタカスタマイジング&ディベロップメント」(本社・横浜市)愛知工場の鈴木真さん(55)は「コンフォートモードと呼ばれるもので、通常のサイレン音を軸に和音とコーラスサウンドを重ねた」と説明。通常のサイレン音より耳当たりがソフトで、不快感が低減されているのが特徴という。また、赤色の警光灯も従来の一つではなく、走行場所に合わせて光の強弱を付けられる三つのパターンも導入している。 市消防局の担当者は「耳障りの悪くない音で市民生活に寄り添いたい。ただ救命は1分1秒を争うもので、うるさく感じる時があっても理解と協力をお願いしたい」と話している。【橋本勝利】
3台目の新型救急車の最大の特徴は、夜間や住宅地を走行する際に低音のサイレンに切り替えられる点だ。
市街を走行する救急車のサイレン。その音量幅は「自動車の前方20メートルの位置において、90デシベル以上120デシベル以下」と道路交通法で定められている。夜間でも自転車に乗った人や歩行者への注意喚起で鳴らしており、サイレンを消したり、音量を下げたりすることはない。そんな中、「サイレン音がうるさい」「耳障りで不安になる」などサイレン音への苦情が全国で寄せられ、現在、各地で導入が進められているのが、従来の“ピーポーピーポー”という高音とは違う和音をベースとした低音モードだ。市消防局にも同様の苦情が多いことから、サイレンの音響を取り扱う自動車メーカーに相談。法律で定められている範囲内で音調に工夫を重ねたサイレン音の運用を始めた。
サイレン音を開発した「トヨタカスタマイジング&ディベロップメント」(本社・横浜市)愛知工場の鈴木真さん(55)は「コンフォートモードと呼ばれるもので、通常のサイレン音を軸に和音とコーラスサウンドを重ねた」と説明。通常のサイレン音より耳当たりがソフトで、不快感が低減されているのが特徴という。また、赤色の警光灯も従来の一つではなく、走行場所に合わせて光の強弱を付けられる三つのパターンも導入している。
市消防局の担当者は「耳障りの悪くない音で市民生活に寄り添いたい。ただ救命は1分1秒を争うもので、うるさく感じる時があっても理解と協力をお願いしたい」と話している。【橋本勝利】

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