黒塗りのない調査報告書が流出か 旭川いじめ問題 一部の市議会議員に 市教委が調査

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北海道旭川市のいじめ問題で、第三者委員会がまとめた調査報告書のうち、遺族の意向で非公表とされているマスキング(黒塗り)のない報告書が流出した疑いがあることが分かりました。
旭川市では2021年3月、いじめを受けていた中学2年の廣瀬爽彩さん(当時14)が公園で凍死した状態で発見されました。
市教委の第三者委員会は去年9月に調査報告書を公表しましたが、遺族の意向を受けて、個人情報や廣瀬さんの尊厳に関する部分については黒塗りし、非公表としています。
しかし、市教委などによりますと、ことし9月に黒塗りのない報告書の全文が一部の市議会議員に流出した疑いがあることが分かりました。
黒塗りのない報告書を保管しているのは市教委や市長、道教委など一部の関係者に限られるということです。
これを受け、遺族側の弁護士は5日、市教委に対し事実関係や流出経緯の調査を求める要望書を提出しました。
調査の結果、報告書の流出が確認された場合には、地方公務員法違反(守秘義務)や窃盗容疑での処罰を警察や検察に求めることも要望しています。
遺族側の弁護士は「事実であれば、爽彩さんの尊厳を傷つける行為であり、断じて容認できない。個人情報がみだりに公表されれば、再調査への協力が得られず、真相究明が不十分のまま終わることも懸念される」としています。
要望書を受け、市教委は報告書の保管状況などについて調査を進めています。
※画像:黒塗りのある調査報告書

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