野口健さん、マナスル登頂中に緊急入院 呼吸困難で「敗血症に近い状況」ヘリで病院に搬送

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登山家の野口健さんが22日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。ネパールのマナスル(標高8163メートル)登頂中に体調不良を訴え、入院したことを明かした。
日本時間21日に野口健事務所からの投稿で「いつも応援ありがとうございます。野口ですが、昨日、C2に行き、ベースキャンプに戻る途中に呼吸困難となり、血中酸素濃度53%になってしまいました。酸素吸入を行い、登山隊同行医師に診てもらいましたが、肺水腫かもしれないとの事で、ヘリにてカトマンズにおり、病院にて診察してもらっています」と緊急搬送されたことを報告。
「血中酸素は不安な数値のようですが、意識などははっきりしております」とし、「今回は、8月中旬からネパール入りし、高所順応も順調で、体調も悪くなかったようでしたので、本人もこのような事になり、大変ショックを受けております。状況がわかりましたら、改めてご報告させていただきます」とした。
その後に野口さん本人が「昨日キャンプ2からベースキャンプに戻る途中、呼吸困難に。酸素濃度が53%。インド隊の医師の診断では肺水腫。ヘリでカトマンズへ。即入院となり、レントゲン、血液検査の結果が先程、医師から『炎症反応が非常に高い、白血球の数値も。敗血症に近い状況。これから抗生剤を点滴する』と告げられ…」と改めて状況を投稿。
「8月から3週間『これでもか!』とエベレスト街道で高所順応トレーニングを行い、また、足もいい感じに仕上がり。この秋のマナスルは奇跡的に連日の晴天。『4度目の正直なるか!』と」と登頂成功を期待していたが、「その矢先に肺をやられ。あ~マナスル。人と山にも相性があるのかもしれない。マナスルはもうやめにしよう」と吐露。「やっぱり、山は登るものではなく、下から眺めるものなのかもしれませんね…」とまでつづっていた。
野口さんは8月16日にSNSでマナスルに向けて出発を報告。ともに活動してきた山岳カメラマンの平賀淳さんが22年5月に米アラスカ州の山で滑落し、亡くなったことに触れ「どんなに気をつけても時に人は山で死ぬ。『運命』だったと言う人もいる。しかし、命を運ぶと言っても人の努力で運べる運命もあれば、人の努力など砂漠の砂つぶのようにひと吹きで飛ばされてしまう、運命もある。運命とは時に理不尽で儚(はかな)いもの」などと思いをつづっていた。

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