助けた男性意識なく…「自分が行くしか」中学生ら懸命の蘇生措置

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川遊び中に溺れて意識不明だった高校生を救助したとして、神戸市立住吉中学校の3年生4人に、善行を表彰する県の「のじぎく賞」が贈られた。東灘署であった贈呈式で4人は「貴重な経験だった。川で遊ぶときのリスクをしっかり考えたい」と語った。
山口の中3、修学旅行中に高齢者救助 京都で裸足の女性を介抱 表彰されたのは中嶋大晴(たいせい)さん(15)、村松柾昭さん(14)、竹内伶音(れおん)さん(15)、松本祥宗さん(15)の4人。 「友人が溺れている」。8月20日午後4時過ぎ、神戸市東灘区住吉台2の住吉川に遊びに来ていた4人は、慌ただしい声を聞いた。高校生ら複数名が8メートルの高さから川に飛び込んで遊んでおり、その中の一人が飛び込んだまま上がってこないという。

浅瀬にいた中嶋さんは「水泳を習っていたし、泳ぎ慣れている自分が行くしかない」と潜ってみると、水深約4メートルの川底に沈んでいる男性を発見した。体の下に潜り込んで水面に押し上げ、4人で協力して引き上げた。 だが男性は息をしていない。119番で救急隊員に状況を説明している間、周りの高校生らは動揺して身が固まっていた。 村松さんは救急隊の指示に従い、率先して心臓マッサージを始めた。「授業などで練習した。自分が動けば何かが変わるかもしれない」。松本さんや竹内さんも「大丈夫や」「ゆっくり息して」と必死に声をかけ続けた。 心臓マッサージを続けて約10分後、救急隊が到着。男性は搬送された。その後意識が戻ったという。 1日にあった贈呈式で、武田英雄署長は「あと一歩遅かったら亡くなっていた可能性が高かった。訓練された警察官でも簡単にできることではない。本当にありがとうございます」とねぎらった。 松本さんは「受賞もうれしいが、何より男性が助かったと聞いて本当に良かった」。竹内さんも「安全もしっかり考えながら遊びたい」と話した。 市消防局は、まだ暑い日が続き、川遊びなどの機会もあることから「海や川には自然ならではの危険が潜んでいる。ライフジャケットの着用や1人で遊びに行かないようにするなど、しっかり安全対策を取って遊んでほしい」と呼びかけている。【澤俊太郎】
表彰されたのは中嶋大晴(たいせい)さん(15)、村松柾昭さん(14)、竹内伶音(れおん)さん(15)、松本祥宗さん(15)の4人。
「友人が溺れている」。8月20日午後4時過ぎ、神戸市東灘区住吉台2の住吉川に遊びに来ていた4人は、慌ただしい声を聞いた。高校生ら複数名が8メートルの高さから川に飛び込んで遊んでおり、その中の一人が飛び込んだまま上がってこないという。
浅瀬にいた中嶋さんは「水泳を習っていたし、泳ぎ慣れている自分が行くしかない」と潜ってみると、水深約4メートルの川底に沈んでいる男性を発見した。体の下に潜り込んで水面に押し上げ、4人で協力して引き上げた。
だが男性は息をしていない。119番で救急隊員に状況を説明している間、周りの高校生らは動揺して身が固まっていた。
村松さんは救急隊の指示に従い、率先して心臓マッサージを始めた。「授業などで練習した。自分が動けば何かが変わるかもしれない」。松本さんや竹内さんも「大丈夫や」「ゆっくり息して」と必死に声をかけ続けた。
心臓マッサージを続けて約10分後、救急隊が到着。男性は搬送された。その後意識が戻ったという。
1日にあった贈呈式で、武田英雄署長は「あと一歩遅かったら亡くなっていた可能性が高かった。訓練された警察官でも簡単にできることではない。本当にありがとうございます」とねぎらった。
松本さんは「受賞もうれしいが、何より男性が助かったと聞いて本当に良かった」。竹内さんも「安全もしっかり考えながら遊びたい」と話した。
市消防局は、まだ暑い日が続き、川遊びなどの機会もあることから「海や川には自然ならではの危険が潜んでいる。ライフジャケットの着用や1人で遊びに行かないようにするなど、しっかり安全対策を取って遊んでほしい」と呼びかけている。【澤俊太郎】

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