「涙我慢しているようだった」=ゼレンスキー氏に体験証言―被爆者の小倉さん・広島サミット

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広島市で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、来日したウクライナのゼレンスキー大統領に自身の体験を証言した被爆者の小倉桂子さん(85)が22日、報道陣の取材に応じ、当時の様子を語った。
ゼレンスキー氏は証言中、終始無言だったといい、小倉さんは「泣くのを我慢しているように見えた」と話した。
小倉さんは21日に平和記念資料館でゼレンスキー氏と対面した。同氏は資料館東館で、原爆で焼け焦げた衣服などを見学し、その後小倉さんの証言に耳を傾けた。同氏はその間、厳しい顔をして一言も発しなかったという。被爆前後の市街地の様子を再現した展示を見る同氏は「たまらないという顔をしていた」。小倉さんは「(戦時下にある)自分の国を思っていたのでは」と振り返った。
サミット期間中は、核保有国のインドなど招待国の首脳らとも対面し、被爆後に白血病を患い、病床で折り鶴を作り続けて12歳で亡くなった佐々木禎子さんの話などを紹介した。小倉さんは、ロシアのプーチン大統領にも被爆体験を証言したいと話す。「核兵器を脅しに使ってはいけない」と訴えた。

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