アフターコロナの京都はパニック状態…!観光客で地面が見えないほどの人混みに困惑する地元民たちの「本音」

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コロナ以降久しぶりに戻ってきた「なんの規制もないゴールデンウィーク」。天候にも恵まれ、最大で9連休を楽しんだ人も少なくないだろう。各地の行楽地は連日多くの人で賑わいを見せていた。
国内有数の観光地・京都はその最たるものだろう。だが、京都の住民たちはここぞとばかりに押し寄せてきた観光客たちに悲鳴をあげていた。特に若者や外国人観光客に対してはうんざりする声も……京都市民の本音を聞いた。
「まったく動けない状況で、びっくりしました。もう観光どころではありませんでしたね」
神奈川県からの旅行者、淳子さん(30代・仮名)は疲れた様子でこう語る。
淳子さんが訪れたのは清水寺。特に三寧坂から寺に向かう道は、普段でも多くの観光客でごった返している場所。この連休中の混雑っぷりは想像を絶していたという。観光客で混雑する清水寺周辺(一部加工。4月中旬撮影)「確かに混むことは覚悟していましたが、想像以上でした」細い道は地面が見えないほどの観光客で溢れかえっていた。店の前で飲食をしたり、買い物や待ち合わせをする客がいれば人の流れは滞留する。そのため、歩くのも一苦労だったとか。外国人観光客のほか修学旅行生も多かった(写真は一部加工、4月中旬撮影)「人込みをかき分けて歩く人もいたので、もし誰かが転んだりでもしたら大変な事故につながっていたかもしれない……」そのため、淳子さんはそうそうに観光を諦め、宿へと帰ったという。公共交通機関には長蛇の列が……混雑していたのは観光地ばかりではない。公共交通機関、特にバス停には多くの人が列をなしていた。京都駅前のタクシー乗り場や主要寺院や観光地へ向かうバス停には連日長蛇の列ができており、大きなリュックサックを背負ったり、キャリーケースを持った若者たちが楽しそうに談笑していた。週末ともなれば京都駅は観光客で混雑する(Photo by iStock)中でも目立っていたのが20代くらいの若者たちのグループと、外国人観光客の姿。特に「このあたりで日本語を聞くことの方が珍しい」と京都の人々に言わせるほど、外国人観光客の数が多い。「韓国、タイ、ベトナム、といった東南アジア諸国。そしてフランス、スペインを中心にしたヨーロッパからの旅行者をよく乗せます」(前出のタクシー運転手) ここ最近は急激な円安も手伝って、以前に比べても気軽に日本に訪れることができるようになったとみられる。一生に一度になるかもしれない訪日。寺社仏閣や風情のある街並み、日本文化に興味のある外国人観光客にとって絶対に行きたい場所の一つとして「京都」は外せないスポットだ。清水寺周辺は外国人観光客にも人気のエリアだ(写真は一部加工、4月中旬撮影)「外国人観光客に人気なのが抹茶スイーツなどの食べ歩きと、着物レンタルです。風情のある街並みや寺社などで『映える』写真を撮るのを楽しみに訪日する人も増えているようです」(前同)コロナ禍で落ち込んだ経済を回復させるためにも、京都府、京都市としては観光客を、特に訪日外国人観光客を逃すわけにはいかない。とはいえ、無限に受け入れられるわけではない。すでに本来、町が受け入れられるキャパシティーは限界に近い。いわゆる「オーバーツーリズム問題」について、自治体は頭を抱えてきた。それどころか、地元住民との軋轢を生みつつあるのだ。 「ようやく連休が終わってホッとしました。……でも、まだまだ観光客は途切れないんですよね……」大きなため息をつくのは京都市在住の看護師の恵理子さん(40代・仮名)。世界的にも新型コロナ禍の規制は緩和、続けて中国からの観光客の来訪が再開される見込みだ。特に人数の多い中国人旅行者。そこに欧米からの旅行者や国内客も加わればコロナ禍前のような、いやそれ以上の観光客が訪れる状況なると予測されている。観光客が多数訪れていたのは清水寺だけではなかった。大量に押し寄せる観光客にうんざりする京都市民。京都の町で、今、いったい何が起きているのか――。『「治安は悪化」「ゴミはポイ捨て」「バスは満員」……京都で再燃する「オーバーツーリズム」というヤバすぎる問題』で続けて紹介する。
淳子さんが訪れたのは清水寺。特に三寧坂から寺に向かう道は、普段でも多くの観光客でごった返している場所。この連休中の混雑っぷりは想像を絶していたという。
観光客で混雑する清水寺周辺(一部加工。4月中旬撮影)
「確かに混むことは覚悟していましたが、想像以上でした」
細い道は地面が見えないほどの観光客で溢れかえっていた。店の前で飲食をしたり、買い物や待ち合わせをする客がいれば人の流れは滞留する。そのため、歩くのも一苦労だったとか。
外国人観光客のほか修学旅行生も多かった(写真は一部加工、4月中旬撮影)
「人込みをかき分けて歩く人もいたので、もし誰かが転んだりでもしたら大変な事故につながっていたかもしれない……」
そのため、淳子さんはそうそうに観光を諦め、宿へと帰ったという。
混雑していたのは観光地ばかりではない。公共交通機関、特にバス停には多くの人が列をなしていた。京都駅前のタクシー乗り場や主要寺院や観光地へ向かうバス停には連日長蛇の列ができており、大きなリュックサックを背負ったり、キャリーケースを持った若者たちが楽しそうに談笑していた。
週末ともなれば京都駅は観光客で混雑する(Photo by iStock)
中でも目立っていたのが20代くらいの若者たちのグループと、外国人観光客の姿。特に「このあたりで日本語を聞くことの方が珍しい」と京都の人々に言わせるほど、外国人観光客の数が多い。
「韓国、タイ、ベトナム、といった東南アジア諸国。そしてフランス、スペインを中心にしたヨーロッパからの旅行者をよく乗せます」(前出のタクシー運転手)
ここ最近は急激な円安も手伝って、以前に比べても気軽に日本に訪れることができるようになったとみられる。一生に一度になるかもしれない訪日。寺社仏閣や風情のある街並み、日本文化に興味のある外国人観光客にとって絶対に行きたい場所の一つとして「京都」は外せないスポットだ。清水寺周辺は外国人観光客にも人気のエリアだ(写真は一部加工、4月中旬撮影)「外国人観光客に人気なのが抹茶スイーツなどの食べ歩きと、着物レンタルです。風情のある街並みや寺社などで『映える』写真を撮るのを楽しみに訪日する人も増えているようです」(前同)コロナ禍で落ち込んだ経済を回復させるためにも、京都府、京都市としては観光客を、特に訪日外国人観光客を逃すわけにはいかない。とはいえ、無限に受け入れられるわけではない。すでに本来、町が受け入れられるキャパシティーは限界に近い。いわゆる「オーバーツーリズム問題」について、自治体は頭を抱えてきた。それどころか、地元住民との軋轢を生みつつあるのだ。 「ようやく連休が終わってホッとしました。……でも、まだまだ観光客は途切れないんですよね……」大きなため息をつくのは京都市在住の看護師の恵理子さん(40代・仮名)。世界的にも新型コロナ禍の規制は緩和、続けて中国からの観光客の来訪が再開される見込みだ。特に人数の多い中国人旅行者。そこに欧米からの旅行者や国内客も加わればコロナ禍前のような、いやそれ以上の観光客が訪れる状況なると予測されている。観光客が多数訪れていたのは清水寺だけではなかった。大量に押し寄せる観光客にうんざりする京都市民。京都の町で、今、いったい何が起きているのか――。『「治安は悪化」「ゴミはポイ捨て」「バスは満員」……京都で再燃する「オーバーツーリズム」というヤバすぎる問題』で続けて紹介する。
ここ最近は急激な円安も手伝って、以前に比べても気軽に日本に訪れることができるようになったとみられる。
一生に一度になるかもしれない訪日。寺社仏閣や風情のある街並み、日本文化に興味のある外国人観光客にとって絶対に行きたい場所の一つとして「京都」は外せないスポットだ。
清水寺周辺は外国人観光客にも人気のエリアだ(写真は一部加工、4月中旬撮影)
「外国人観光客に人気なのが抹茶スイーツなどの食べ歩きと、着物レンタルです。風情のある街並みや寺社などで『映える』写真を撮るのを楽しみに訪日する人も増えているようです」(前同)
コロナ禍で落ち込んだ経済を回復させるためにも、京都府、京都市としては観光客を、特に訪日外国人観光客を逃すわけにはいかない。
とはいえ、無限に受け入れられるわけではない。すでに本来、町が受け入れられるキャパシティーは限界に近い。いわゆる「オーバーツーリズム問題」について、自治体は頭を抱えてきた。それどころか、地元住民との軋轢を生みつつあるのだ。
「ようやく連休が終わってホッとしました。……でも、まだまだ観光客は途切れないんですよね……」大きなため息をつくのは京都市在住の看護師の恵理子さん(40代・仮名)。世界的にも新型コロナ禍の規制は緩和、続けて中国からの観光客の来訪が再開される見込みだ。特に人数の多い中国人旅行者。そこに欧米からの旅行者や国内客も加わればコロナ禍前のような、いやそれ以上の観光客が訪れる状況なると予測されている。観光客が多数訪れていたのは清水寺だけではなかった。大量に押し寄せる観光客にうんざりする京都市民。京都の町で、今、いったい何が起きているのか――。『「治安は悪化」「ゴミはポイ捨て」「バスは満員」……京都で再燃する「オーバーツーリズム」というヤバすぎる問題』で続けて紹介する。
「ようやく連休が終わってホッとしました。……でも、まだまだ観光客は途切れないんですよね……」
大きなため息をつくのは京都市在住の看護師の恵理子さん(40代・仮名)。
世界的にも新型コロナ禍の規制は緩和、続けて中国からの観光客の来訪が再開される見込みだ。特に人数の多い中国人旅行者。そこに欧米からの旅行者や国内客も加わればコロナ禍前のような、いやそれ以上の観光客が訪れる状況なると予測されている。
観光客が多数訪れていたのは清水寺だけではなかった。大量に押し寄せる観光客にうんざりする京都市民。京都の町で、今、いったい何が起きているのか――。『「治安は悪化」「ゴミはポイ捨て」「バスは満員」……京都で再燃する「オーバーツーリズム」というヤバすぎる問題』で続けて紹介する。

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