河川敷で危険な“直火BBQ”続出 コロナ禍で初心者増え…大量ゴミに怒り「皆が迷惑」

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これからの季節、屋外でのレジャーが本格化します。多くの人でにぎわう河川敷を取材すると、禁止されているとは知らずに“直火”でBBQやたき火をする人の姿がありました。
■直火の残骸 河川敷の至る場所に…
神奈川県の北部を流れる中津川。愛川町にある3つの河川敷では、24時間いつでも無料でバーベキューやキャンプができる場所として、家族連れやキャンパーに人気のスポットです。
入り口にある看板には「直火禁止」とありますが、目を止める人たちはほとんどいません。
河川敷を見てみると、横行していたのは、地面に直接まきなどを組み、たき火をする直火です。
県では火事につながる可能性や、焦げた地面が景観を損ねるという理由から、河川敷での直火を禁止していますが、意外と知らない人もいます。
男性:「(Q.きょう、ここに来た理由は?)きょう休みだから、たき火しようかなと思って」「(Q.ここが直火が禁止と知っていた?)知らないです。いけないということなんですね」
他にも、自家製のかまどを使い、直火でBBQを楽しんでいた若い男性グループもいました。
BBQをしていた男性ら:「(Q.河原は直火が禁止なのを知っている?)いや、知らなかったです」
近くで見てみると、使われていた石はススで黒く変色して汚れています。
BBQをしていた男性ら:「(Q.直火を周りの人に何か言われた?)いや、今まで何回かやっていたので」
「知らなかった」という禁止行為の直火。少し歩いただけでも、直火の残骸は河川敷の至る場所にありました。
■コロナで“初心者”増加も理由の一つ
一方で、ルールを守っているキャンパーもいます。
キャンパー:「直火はちょっとやばいですよね。風が吹いたら、もろ(に飛ぶ)じゃないですか。この缶ストーブでやったんですけど。これで燃やすんですよ。だから直火にはならないですね」「直火ダメだったら、こういうふうにやらないと」
直火の危険性について、キャンプ歴50年以上という男性は、コロナ禍で経験の少ないキャンパーが増えたことも、直火がなくならない理由の一つだといいます。
キャンプ歴50年以上の男性:「肉焼くでしょ、焼くところまでは良いんだけど、炭の処理なの。炭のまま捨てちゃうと、水をかけても芯に火が入ってるから。こうやって風が吹くと、またぶり返して火が起きちゃう。だから、火事になる。炭というのは、水に漬け込んでいないと完全に消えない。上から水かけたくらいじゃ、炭っていうのは絶対消えないから。言ってみればね、経験の差だと思う」
キャンプ歴50年以上の男性:「今はもう昔と違ってYouTubeとかで皆勉強してると思うけど。やっぱり経験だから。知っている人がそばにいて、『これはこうするとこうなるよ』と。経験して初めて身になるから、頭脳だけで覚えても忘れちゃうのよ」
■“ポイ捨て”大量ごみに怒り「皆が迷惑」
河川敷では、知らないはずがない問題も起きています。キャンプで使用したものと思われる大量のごみが散乱していました。
この場所は、ごみ捨て場を設けていないため、自分たちで持ち帰るのがルール。ところが、罪悪感はあるのでしょうか、目につかないような場所にも大量のごみが捨てられています。
ルールを守っているキャンパーは、次のように話します。
キャンパー:「こういうことで結局、いずれ閉鎖じゃないけれどもね。そういうふうになっちゃうとね、皆が困ると思うし。良くないですよ」

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