お嬢様育ちの風俗嬢が「パパ活で300万円貢がせた公務員」に心の中で謝罪した理由

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経済的に援助してくれる男性から肉体関係、あるいは食事やお茶のみのデート代として女性が金銭を受け取ることを指す「パパ活」。売春行為がないパパ活で複数の男性からお金を巻き上げ、40代の公務員からトータル300万円を貢がせた風俗嬢がいる。 関東地方にあるお嬢様学校から東京の高偏差値の私立大学の理学部に進学した唯華さん(仮名・26歳)。アイドルグループに入会しても不思議ではないルックスで、モテモテかと思いきや、意外なことに学生時代はバイトで忙しくて、恋愛どころではなかったという。
◆風俗で月40万円ほどの稼ぎ
「ピンサロから始まって、キャバクラ、セクキャバといろいろな風俗店で働きました。父親の事業が失敗したため、月40万円の稼ぎは奨学金の返済に回していました。もちろん好きなパチンコや遊興費にもいくらかつぎ込んでいました(苦笑)」
お金はいくら稼いでも足りなかったという唯華さん。
「でも大学卒業後は風俗をすっぱりと辞めたんです。一般企業に就職が決まったので、仕事に専念しようと決めました」
◆就職先の厳しい管理体制にうんざり
ところが入社するなり、そこは就業者に対する管理がかなり厳しい職場だったことが判明。
タバコを吸うにも建物の裏側の喫煙所に行き、しかもそれが昼休み扱いになり、時間が1分でも過ぎると上司から呼び出され、「研究所のルールを守れ」と指導されるのだ。1か月も経たないうちに、唯華さんはそんな管理体制にうんざりし、風俗店特有の“ゆる~い”環境が懐かしくなったという。
「息抜きのために、週に1、2回ぐらいセクキャバでバイトを再開したんです。するとものすごい解放感に満たされて、しかも会社の月給は20万円を切りましたが、セクキャバの1か月の稼ぎは30万円以上とはるかに高給。1か月後には退職願を書いて提出しましたよ、叱ってばかりの上司にね」
◆男性主導ではない「パパ活」を開始
世間でいう“お堅い仕事”をやめて、再び風俗嬢となった唯華さん。周囲ではパパ活を兼用する女子がいたが、唯華さんは男性主導のパパ活にあまり興味がなかったという。
「男の言い値で、好き勝手させるなんて嫌です。だったら自分から仕掛けたほうが面白い」と、唯華さんはセクキャバの客たちと店外デートを繰り返す。ホテルではなく、もっぱらカフェを利用していたという。
「カフェでお茶するたびに10万円をもらっていました。貧乏なふりをして、『奨学金の返済で困っているの、お願い!』と手を合わせて拝んだり、『シングルマザーの母が手術するの。バイト代だけでは足りないの』と可哀想な女性を演じて、男に貢がせていたんです」
◆40代公務員に貢がせた「100万円」
アイドル顔の唯華さんに客たちはダマされっぱなしだった。肉体関係のないパパ活で月に100万円単位で稼ぎ、最高額は1人300万円。お相手は40代前半の公務員だった。
「10万円、20万円ともらっているうちに、男性が『いつまで君を助けたらいいんだ』という言い方で探りを入れてきたので、『借金を立て替えてくれたら、店を辞めて付き合うわ』と嘘ついたら、100万円を渡してくれたんです。このあたりが潮時かと思い、LINEをブロックしたり、スマホを解約して別の機種に買い替えたりして連絡を絶ちました」
ついでに店も辞めて、別のセクキャバ店で働き、同じようにほぼ詐欺に近いパパ活を続けていたという。

◆風俗を辞めてからフリーランスとして独立
風俗以外のお金になる仕事を探した唯華さんは、風俗業界の知人から動画制作や編集についてオンラインで教えてもらう。その後も独学でも勉強を重ね、やがてフリーランスの動画編集者として安定した金額を稼げるようになる。
「安心した彼氏がプロポーズしてきて、その両親に挨拶に行くことになりました。すると、お金を巻き上げた公務員のことを思い出しました。というのも、彼氏のお父さんも公務員だったからです。彼の父親は300万円貢がせた男と同じ職種で、すぐに人を信じやすいお人好しなところもそっくりでした」
そんな彼氏の父親の姿を見て「貢がせ額を100万円ぐらいにしてあげたらよかった」と心の中で懺悔したという唯華さん。
◆男に対する復讐心が芽生えたワケ
ところでなぜ育ちのいいお嬢さんが、肉体関係なしに男から金を巻き上げる“悪女”になったのだろう。
「大学時代に友人と一緒にガールズバーの体験入店のつもりで面接を受けたら、紹介された先がピンサロだったんです。いきなり風俗ですよ。ちょっと反社会的勢力のニオイもあって、『辞めさせて』と店長に訴えても辞めさせてくれずに怖かった。『試験が大変だから勉強したい。留年をすると親に迷惑がかかるから』と嘘をついてやっと辞めることができました。それから男に対する復讐心が芽生えてしまったのかもしれません」
優しい年下彼氏に癒されるうちに、男性に対する復讐心も失せてきたという唯華さんだが、お金に対する執着だけは簡単に捨てられない。パパ活を止めたものの、彼氏に内緒でこっそりと、パパ活女子を斡旋する副業をやっているという。
<取材・文/夏目かをる>

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