ニオイの元を消し去るゴミ袋 生ゴミだけでなく使用した衣類の持ち運びにも!

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先週に続く消臭グッズの“今”。急速に進む消臭社会ではゴミの悪臭も防げるようになっている。今回は消臭ゴミ袋について専門家に聞く。
【消臭機能付きは右肩上がり】
生ゴミなどを捨てるときに使われるポリ袋に消臭機能を持たせたのが「消臭袋ニオワイナ」だ。「ニオイ成分を吸着する原料(マスターバッチ)をポリ袋の素材に練り込むことで化学的消臭効果を発揮します」と日本サニパックの津川陽平マーケティング開発部部長代行は説明する。マスターバッチは酸化ケイ素と酸化亜鉛の混合物である無機質とポリエチレンからできていて、安全性が高いという。
同社は日本に数百社あるとされるゴミ袋メーカーの中でシェア約20%を持つトップメーカーだ。いわばゴミ袋のプロがニオイ問題を解決するために作った消臭袋である。
ニオイを防ぐ袋は10年ほど前からクリロン化成が「防臭袋BOS」をすでに発売していた。ニオイを通さない素材が袋に練り込まれており、おむつを入れて口を結んで捨てるなどの用途に使われる。
くくって口を開けなければニオイを防げる。だが生ゴミなどは通常ゴミの日までゴミ箱に保管しておく。開け閉めするたびにニオイの問題が生じる。そこで日本サニパックは消臭機能を持ったゴミ袋を開発した結果、3年ほど前から登場したのが「消臭袋ニオワイナ」。ニオイの元を消し去る袋である。
ニオイの元となる硫化水素、アンモニア、酢酸、トリメチルアミンなどの成分それぞれに対し2時間後の消臭効果が従来製品比で59~94%カットという検査結果が得られている。
「消臭機能製品の人気は右肩上がりで月間売上数量は2年前の約2倍になっています」(津川氏)
【テスト雑誌もA評価】
「消臭袋ニオワイナ」のサイズは、ペットボトル2本分の容量の小さいものからゴミ出し用の45リットル袋まで各種ある。オープン価格だが、最小サイズ50枚入りで200~400円程度で販売されている。テストする女性誌「LDK」は雑貨や洗剤、収納具などテーマを絞って商品評価を行っている。その中でニオワイナは消臭・防臭製品としてA評価を獲得した。
同社の製品で、消臭製品は発売後累計150万個。現在では他メーカーも消臭製品を出すようになっている。オルディの「KESMELL」やジャパックスの「消しま臭」などのほか、100円ショップなども消臭ゴミ袋を手がけるようになった。
消臭ポリ袋の用途は生ゴミだけでなくさまざまだ。赤ちゃんやペットの排せつ物の処理にはよく使われるが、介護用衣類や旅行用衣類の持ち帰りなどに使えば、ニオイで嫌な思いをすることを避けることができる。
津川氏は「スポーツジムで汗をかいた衣料の持ち帰りにも便利です」とアドバイスをくれた。新年を迎えたのを機にスポーツジムに通い始める読者もいることだろう。その帰りにウエアを入れる袋は消臭機能付きにしてはいかがだろう。

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