炎天下労働の男性死亡 過労死認定求め、遺族が提訴 大阪地裁

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炎天下の建築現場で5年前、会社員の枡之内(ますのうち)秀行さん(当時44歳)=兵庫県伊丹市=が倒れて亡くなったのは過重な労働が原因だとして、遺族が11日、国に労災認定を求める訴えを大阪地裁に起こした。遺族側は残業時間だけではなく、過酷な労働環境も考慮する2021年9月改定の新基準に基づいて認定するよう訴えている。
過労死ライン未満労災認定求め 妻提訴へ 訴状によると、枡之内さんは18年8月8日夕、建築現場で作業中に倒れてくも膜下出血を発症し、同年9月21日に死亡した。伊丹労働基準監督署は19年6月、発症前の残業時間が「過労死ライン」に達していないとして、枡之内さんの妻(48)の労災申請を退けた。

妻側は、枡之内さんは連日、気温が30度を超える屋外でタイルの施工を担当していたと指摘。新基準で考慮するよう明記された過酷な労働環境に当てはまるとして、国に労災を認めるよう主張する。 妻は記者会見で「朝早くから家族のために働いてくれた夫の死を無駄にしたくない。過労死と認めてほしい」と訴えた。妻側の代理人を務める松丸正弁護士は「新認定基準が救済の幅を広げたのか、試金石になる裁判だ」と話した。 伊丹労基署は「個別の事案につき、お答えできない」とコメントした。【戸上文恵】
訴状によると、枡之内さんは18年8月8日夕、建築現場で作業中に倒れてくも膜下出血を発症し、同年9月21日に死亡した。伊丹労働基準監督署は19年6月、発症前の残業時間が「過労死ライン」に達していないとして、枡之内さんの妻(48)の労災申請を退けた。
妻側は、枡之内さんは連日、気温が30度を超える屋外でタイルの施工を担当していたと指摘。新基準で考慮するよう明記された過酷な労働環境に当てはまるとして、国に労災を認めるよう主張する。
妻は記者会見で「朝早くから家族のために働いてくれた夫の死を無駄にしたくない。過労死と認めてほしい」と訴えた。妻側の代理人を務める松丸正弁護士は「新認定基準が救済の幅を広げたのか、試金石になる裁判だ」と話した。
伊丹労基署は「個別の事案につき、お答えできない」とコメントした。【戸上文恵】

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