くも膜下出血の患者に器具操作ミス…医療事故相次ぐ病院「職員全員で危機感を共有」

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長崎大病院(長崎市)は26日、くも膜下出血で手術をした女性を加療中、医療器具の操作ミスでさらに治療が必要になる医療事故が発生したと発表した。
発表によると、同病院は11月25日の手術の際、体液を体外に排出するための「ドレーン」(誘導管)をくも膜下腔(くう)に挿入。女性は翌26日には会話ができるまで回復していた。
同29日、看護師2人が女性の体を拭くなどのケアを行っている際に確認を怠り、本来は全て開放しなければならない誘導管の遮断具を開放してなかった。
そのため、女性のくも膜下腔から必要以上に髄液が体外に排出され、頭部CT検査の結果、脳内出血が判明。女性に、意識障害と右半身麻痺(まひ)が確認された。容体はほぼ改善したが、記憶障害があるという。
同病院では今年、7月に子宮体がんの手術を受けた女性がその後に死亡したほか、12月には親知らずを誤抜歯するといった医療事故が相次いでいる。江口晋副病院長は、医療事故が続いていることについて「病院長をはじめ職員全員で危機感を共有し、重大な問題と捉えている」とした上で、「問題点を全て抽出し、一丸となって改善に努める」と話した。

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