元妻が「ばれずに殺せば正義」などと事件後に検索 “紀州のドン・ファン”資産家殺害事件

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紀州のドン・ファンと呼ばれた資産家の男性を殺害した罪に問われている元妻の裁判が始まりました。事件後に元妻が「ばれずに殺せば正義」「都内の億超えマンション」などと検索していたことが、新たに分かりました。 ◇逮捕から3年…。記者(12日午前10時すぎ)「須藤被告を乗せたとみられる車が和歌山地裁に入りました」12日、被告として法廷に立った人物。記者(2018年)「きょうはなんで戻ってこられた?」

記者(2018年)「約1か月たちますが思うことは?」当時22歳だった須藤早貴被告です。和歌山県田辺市の資産家で、多くの女性と交際したとして“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助さん。その元妻の須藤被告は、野崎さんを殺害した罪に問われています。12日、和歌山地裁で開かれた初公判。ノースリーブの黒のワンピース、マスク姿で足早に入廷すると、堂々した様子で、メモをとるような姿も。起訴内容に間違いがないか問われると、3秒ほど沈黙したのち…須藤早貴被告(28)「私は社長を殺していませんし、覚醒剤を飲ませたこともありません」こう述べ、“無罪”を主張しました。 ◇野崎幸助さん「キミの人生をピンク色に染め上げたい。ボクの最後の女性になってくれませんか?」(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)6年前、野崎さんは須藤被告に毎月100万円を支払うことなどを条件に、55歳年下の須藤被告と結婚。(弁護側の冒頭陳述より)野崎幸助さん「パッと目には派手な顔立ちのべっぴんさんですが、キャピキャピの騒がしい娘ではなく憂いを帯びた口数の少ないお淑やかな美女です」(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)空港で転んだ野崎さんを、須藤被告が優しく助けてくれたのが出会いのきっかけ(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)だったといいますが、結婚からわずか3か月後、野崎さんは自宅で亡くなりました。死因は生前、野崎さんが著書で「縁がない」と書いていた覚醒剤による中毒死。記者(2018年)「ご主人が覚醒剤を使用していたことは?」夫の不審な死に関する取材に、無言を貫いていた須藤被告(当時22)でしたが…記者(2021年)「元妻の女が捜査員に連れられ階段を下りてきました」須藤被告が覚醒剤の密売人と接触していたことが判明したことなどから、警察は逮捕に踏み切ったのです。“紀州のドン・ファン”と元妻の間に、何があったのでしょうか。12日の裁判で検察側は、証拠として野崎さんが亡くなった当日の119番通報の音声を公開。通報は須藤被告のスマホから。救急「お名前は?」須藤被告「野崎幸助です」救急「どうされたんですか?」須藤被告「上がったら動かなくなって」救急「意識はありますか?」須藤被告「ありません」震えたような涙声の須藤被告。電話の後ろではハウスキーパーの女性が慌てたように…ハウスキーパー「なんでこんなことなったの、社長、社長!」救急「(倒れたのは)おいくつくらいの方ですか?」須藤被告「70、80くらいです」(検察側の証拠調べによる/法廷で流された音声をもとに再現)須藤被告は、前かがみで食い入るように耳を傾けていました。さらに、検察側は別の証拠として、須藤被告のインターネット検索や動画再生の履歴を公開。事件前に検索していたのは、「遺産目当てと言われた女たち5選」「トリカブト殺人事件 世界仰天ニュース」「老人完全犯罪」。さらには「覚醒剤 警察24時」「殺す」「妻に全財産を残したい男の遺言書文例」など。(検察側の証拠調べによる)野崎さんが亡くなった後には、「ばれずに殺せば正義」「東京都内の億超えマンション」「殺人罪時効」などと検索していたといいます。検察側は、須藤被告が致死量の3倍以上にあたる少なくとも3グラム以上の覚醒剤を購入していたこと、野崎さんが覚醒剤を飲んだ可能性がある時間帯に、須藤被告と2人きりで覚醒剤を摂取させる十分な機会があったことなどを主張。検察側「財産目当てで結婚し覚醒剤を使って完全犯罪を実行した」これに対して弁護側は「本当に須藤被告がやったのか」「殺意があったといえるのか」「本当に事件なのか」などと指摘。弁護側「『怪しいからやっているに違いない』──。もしそれで結論が出るなら裁判をやる意味はない」「疑わしきは罰せず」と裁判員に呼びかけました。 ◇直接的な証拠がなく、野崎さんがどのように覚醒剤を飲み込んだのかなど、謎が多い裁判。あと24回の審理が設けられていて、判決は12月12日に言い渡される予定です。(9月12日放送『news zero』より)
紀州のドン・ファンと呼ばれた資産家の男性を殺害した罪に問われている元妻の裁判が始まりました。事件後に元妻が「ばれずに殺せば正義」「都内の億超えマンション」などと検索していたことが、新たに分かりました。

逮捕から3年…。
記者(12日午前10時すぎ)「須藤被告を乗せたとみられる車が和歌山地裁に入りました」
12日、被告として法廷に立った人物。
記者(2018年)「きょうはなんで戻ってこられた?」
記者(2018年)「約1か月たちますが思うことは?」
当時22歳だった須藤早貴被告です。
和歌山県田辺市の資産家で、多くの女性と交際したとして“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助さん。その元妻の須藤被告は、野崎さんを殺害した罪に問われています。
12日、和歌山地裁で開かれた初公判。ノースリーブの黒のワンピース、マスク姿で足早に入廷すると、堂々した様子で、メモをとるような姿も。起訴内容に間違いがないか問われると、3秒ほど沈黙したのち…
須藤早貴被告(28)「私は社長を殺していませんし、覚醒剤を飲ませたこともありません」
こう述べ、“無罪”を主張しました。

野崎幸助さん「キミの人生をピンク色に染め上げたい。ボクの最後の女性になってくれませんか?」(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)
6年前、野崎さんは須藤被告に毎月100万円を支払うことなどを条件に、55歳年下の須藤被告と結婚。(弁護側の冒頭陳述より)
野崎幸助さん「パッと目には派手な顔立ちのべっぴんさんですが、キャピキャピの騒がしい娘ではなく憂いを帯びた口数の少ないお淑やかな美女です」(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)
空港で転んだ野崎さんを、須藤被告が優しく助けてくれたのが出会いのきっかけ(『紀州のドン・ファン野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』/野崎幸助(講談社+α文庫)より)だったといいますが、結婚からわずか3か月後、野崎さんは自宅で亡くなりました。
死因は生前、野崎さんが著書で「縁がない」と書いていた覚醒剤による中毒死。
記者(2018年)「ご主人が覚醒剤を使用していたことは?」
夫の不審な死に関する取材に、無言を貫いていた須藤被告(当時22)でしたが…
記者(2021年)「元妻の女が捜査員に連れられ階段を下りてきました」
須藤被告が覚醒剤の密売人と接触していたことが判明したことなどから、警察は逮捕に踏み切ったのです。“紀州のドン・ファン”と元妻の間に、何があったのでしょうか。
12日の裁判で検察側は、証拠として野崎さんが亡くなった当日の119番通報の音声を公開。通報は須藤被告のスマホから。
救急「お名前は?」
須藤被告「野崎幸助です」
救急「どうされたんですか?」
須藤被告「上がったら動かなくなって」
救急「意識はありますか?」
須藤被告「ありません」
震えたような涙声の須藤被告。電話の後ろではハウスキーパーの女性が慌てたように…
ハウスキーパー「なんでこんなことなったの、社長、社長!」
救急「(倒れたのは)おいくつくらいの方ですか?」
須藤被告「70、80くらいです」
(検察側の証拠調べによる/法廷で流された音声をもとに再現)
須藤被告は、前かがみで食い入るように耳を傾けていました。さらに、検察側は別の証拠として、須藤被告のインターネット検索や動画再生の履歴を公開。
事件前に検索していたのは、「遺産目当てと言われた女たち5選」「トリカブト殺人事件 世界仰天ニュース」「老人完全犯罪」。
さらには「覚醒剤 警察24時」「殺す」「妻に全財産を残したい男の遺言書文例」など。
(検察側の証拠調べによる)
野崎さんが亡くなった後には、「ばれずに殺せば正義」「東京都内の億超えマンション」「殺人罪時効」などと検索していたといいます。
検察側は、須藤被告が致死量の3倍以上にあたる少なくとも3グラム以上の覚醒剤を購入していたこと、野崎さんが覚醒剤を飲んだ可能性がある時間帯に、須藤被告と2人きりで覚醒剤を摂取させる十分な機会があったことなどを主張。
検察側「財産目当てで結婚し覚醒剤を使って完全犯罪を実行した」
これに対して弁護側は「本当に須藤被告がやったのか」「殺意があったといえるのか」「本当に事件なのか」などと指摘。
弁護側「『怪しいからやっているに違いない』──。もしそれで結論が出るなら裁判をやる意味はない」
「疑わしきは罰せず」と裁判員に呼びかけました。

直接的な証拠がなく、野崎さんがどのように覚醒剤を飲み込んだのかなど、謎が多い裁判。あと24回の審理が設けられていて、判決は12月12日に言い渡される予定です。

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