20歳を祝う『はたちの集い』で着るはかまや振り袖をめぐり、料金を支払った沖縄県名護市の業者と9月ごろから連絡が取れなくなっていることがわかりました。
晴れ舞台を楽しみにしていた男性(20)。
この男性は、中学の同級生16人分をまとめて、連絡が取れなくなっている業者と契約。代金88万円のうち、84万円は、すでに振り込んでいました。
10月中旬以降、業者から立て続けに催促があったといいます。
先月になり、不安になった男性が問い合わせると、「成人式は絶対大丈夫です」「必ず約束します」と返信がきましたが、この後、業者と連絡が取れなくなったそうです。
振り袖を注文した女性(20)も、被害を訴えます。
10月までに12万円近くを振り込みましたが、この女性も業者と音信不通となります。
今回、被害にあった人たちは、名護市の業者が注文を取りまとめ、代金を那覇市の貸衣装会社に送って、衣装を用意してもらう仕組みを利用しました。しかし、客が業者に支払った代金が、貸衣装会社にわたることはありませんでした。
問題を受け、貸衣装会社の代表が会見を開きました。
業者の男性が、利用者から受け取っていたのは、総額約730万円に上るとみられます。
業者のある住所を訪ねましたが、シャッターが閉まっていて、中の様子は確認できませんでした。
以前から業者の男性を知る近所の人は、こう話します。
晴れ着をめぐるトラブルで思い返されるのは2018年。神奈川県の着物レンタル会社『はれのひ』が、成人の日に、突然、営業を停止し、晴れ着を着られない新成人が続出。被害にあった若者たちを対象に、1カ月遅れで“やり直し”の成人式が開かれるなど、異例の事態となりました。
一生に一度の日が台無しにならないように、支援の動きも広がっています。
名護市の貸衣装店では、被害にあった人を対象に、振り袖約40着の無償レンタルを決めました。