自転車に乗った男が追い抜きざまに女性の体を触る事件が7月以降、東京都中野区の西武新宿線沿いなどで相次いで発生していることが5日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁はこの手口を「ワンタッチ痴漢」と呼んで捜査しており、近隣住民にも注意を呼び掛けている。
捜査関係者によると、中野区沼袋の路上では7月26日午後11時20分~同30分、自転車に乗った男が歩いている女性の胸を追い抜きざまに触る事件が連続して2件発生した。8月18日午前0時10分ごろには同区若宮で20代女性に対する同様の被害が確認された。
他にも同様の事件が7~8月、隣接する練馬区を含め数件発生しているという。
自転車に乗った男が後ろから近づき、進行方向を直視した状態で女性の体に触って、そのまま走り去るケースが多い。主に西武新宿線沿いで被害が確認されているという。
捜査幹部は「女性が1人で夜道を歩く際、後ろから狙われることが多いので注意してほしい」と呼び掛けている。
警視庁中野署は5日、自転車で追い抜いた際に女性の胸をつかんだとして、不同意わいせつ容疑で会社員青瀬大輔容疑者(24)=中野区若宮=を逮捕したと発表した。「ほかにも何件かやった」と話しており、一連の事件との関連を調べる。
逮捕容疑は7月20日午前2時ごろ、同区中央の路上で20代女性の胸をつかんだ疑い。