NHKラジオ国際放送の中国語ニュースで、原稿を読んでいた中国籍のスタッフが「尖閣諸島は中国の領土」などと発言し、NHKが謝罪する事態となりました。不適切な発言をしたのは、2002年からNHKで放送に携わるベテランでした。
20日、与野党から厳しい批判が出たのは、NHKラジオの生放送での内容です。
問題の発言は、19日午後1時過ぎから短波ラジオなど、国際放送で伝えた「中国語ニュース」という番組の中で起きました。
靖国神社の境内に「トイレ」を意味する漢字などが落書きされた事件を、中国籍の男性スタッフ(40代)が中国語の原稿を読み上げた際、尖閣諸島について「中国の領土である」などと、ニュース原稿にはない内容をおよそ20秒間にわたって発言したというのです。
この番組は世界に向けて放送され、中国のSNS「ウェイボー」では次のような投稿が見られました。
沖縄県の無人島である尖閣諸島は、かつて日本人が住んでいた日本固有の領土です。
これに対し、中国は領有権を主張してきました。2010年には、周辺に入った中国の漁船が日本の海上保安庁の船に衝突した事件もありました。
世界中に発信された不規則発言。男性は外部スタッフですが、22年にわたり放送に携わってきたベテランでした。
NHKは19日、男性と業務委託を結んでいる関連団体を通じて抗議。関連団体は男性との契約を解除するとし、NHKは「深くお詫び申し上げます」とコメントしています。
(「グッド!モーニング」2024年8月21日放送分より)