暑くなってくると、注意が必要なのは熱中症。特に体が暑さに慣れていない梅雨明けは、注意が必要です。熱中症を防ぐために気を付けるべき対策をお伝えします。
【写真を見る】“隠れ脱水”は爪で3秒セルフチェック 熱中症対策はシンプルに暑さを避け水分を摂ること
総務省消防庁HPによると、全国の熱中症による救急搬送は2022年7月17日から23日までの1週間で4078人。2023年は9403人で、2.3倍に増えています。熱中症の発生場所は、家の中が42.4%、道路が17.2%となっています。
ひなた在宅クリニック山王の田代和馬院長によると、室内での熱中症の危険サインは▼喉の違和感(ガラガラ)▼汗をかかない▼尿が出る分量が減る▼爪が紫になるなどです。
田代院長は「躊躇なく水分補給やエアコンの使用をしてほしい」としています。
ダイキン工業によりますと、エアコンを使って効率的に室温を下げるためには、冷気が全体に循環するように吹き出し口についている羽(ルーバー)を「水平・上向き」にするのがベストだということです。
「下向き」にすると冷たい空気が下に溜まってしまいます。また、室内の気温を感知するエアコンの周辺が温かい状態になるので、エアコンが“暑い”と勘違いしてしまい、余分な電力を使ってしまう恐れがあります。
エアコンの向きは「水平・上向き」にして、扇風機があるとより循環させられると言われています。
シンプルではありますが、熱中症にならないように、とにかく以下2つの予防・対策を心がけていただきたいと思います。(厚労省HPより)
(1)暑さを避ける室内だと油断している方も多いかもしれませんが、扇風機やエアコンなどを使って室温を下げてください。外出している時は▼日傘や帽子の着用、▼日陰などで休憩するなど、対策が必要になります。(2)こまめに水分補給喉の渇きを感じていなくても、水分・塩分などを定期的に補給することは大切です。
また、自身が“隠れ脱水症”になっているか否かを簡単にチェックできる目安があります。(厚労省HPより)
まず、手の親指の爪を逆の指でつまみます。つまんだ指を離した時、白かった爪の色がピンク色に戻るまでに3秒以上かかれば脱水症を起こしている可能性があります。
簡単にできるセルフチェックですので、1つの目安にしてください。
他にも、脱水症のサインがあります。
国際医療福祉大学の松本哲也主任教授によると、▼口の中の乾燥や、▼頭がクラクラすると、脱水症のサインということですので、こういったものを感じた場合、「すぐに水分補給して、改善しない場合は我慢せずに病院に行ってほしい」ということです。
特に高齢者の方は、熱中症や脱水症になっても気がつきにくいことがありますので、自分で時間や飲む量を決めて水分補給などをすることも大事かもしれません。