富山県警本部の倉庫から拳銃入れや手錠など3点を盗んだとして、富山地検は14日、県警警務課の警部補(43)を建造物侵入と窃盗罪で起訴した。
県警は同日付で警部補を懲戒免職処分とした。
起訴状などによると、警部補は昨年7月13日~11月11日頃、県警本部の備品倉庫に侵入し、廃棄予定の拳銃入れ1点と手錠2点を盗んだとされる。県警監察官室によると、警部補は容疑を認め、「組織に迷惑をかけて申し訳ない」と話しているという。
警部補は、県警本部の倉庫から廃棄予定の階級章など約20点を盗んだほか、過去約10年にわたり、県警本部の車庫や過去に勤務していた旧富山中央署などから警棒や警棒つり、夜光チョッキなど約50点を盗んでいたという。このうち約50点をフリマアプリで売却して150万円以上の利益を得ていたとみられる。
盗まれた装備品の回収状況について、具体的な数は明らかにしなかったが、回収しきれていない装備品が複数あるという。
また、倉庫を管理する警務課や警部補が所属していた交通指導課の課長らの管理監督責任を問い、計12人を口頭厳重注意などとした。
山崎隆之警務部長は「法を適正に執行すべき警察官がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾で、県民の皆様に深くおわび申し上げる」とのコメントを発表した。